

スマホdeほけん編集部監修者
ファイナンシャルプランナー
保有資格
AFP・2級FP技能士
専門分野・得意分野
生命保険・社会保障・金融全般に精通。保険業界での実務経験をもとに、ユーザー目線で正確かつ中立的な情報発信を行っています。
がん治療のために備えていたはずのがん保険。しかし、いざというとき「給付されない」ケースがあることをご存じでしょうか?
この記事では、実際に給付されなかった4つのケースを紹介しつつ、その原因と対策を解説します。保障内容の確認ポイントや、これから保険を選ぶ際に気をつけたい点もあわせて解説するので、家計と老後資金の安心を守るための情報としてぜひ参考にしてください。
給付されなかった4つの実例とその理由
「がん保険に入っていたのに給付金が受け取れなかった」というトラブルは、実は珍しくありません。
以下はその代表的な4つのケースです。どのような契約条件が影響したのか、それぞれの背景を見ていきましょう。
1. 再発でも条件未達で支給されなかった
診断給付金が複数回支給されるがん保険であっても、「前回給付から2年経過」などの条件があります。
再発が早期であったために支給条件を満たさず給付されなかったという事例があります。
2. 高齢時の保障内容が制限されていた
古いがん保険の中には、65歳を過ぎると診断給付金の金額が減額されたり、通院給付が厳格に制限される契約もあります。
高齢期に保障が弱くなる内容だったため、必要な支援が受けられませんでした。
注意ポイント
加入している保険が古い場合は、年齢による制限や支給条件を改めて確認しましょう。
3. 上皮内新生物が対象外だった
がんの初期段階である「上皮内新生物」は、診断給付金の対象外としていた保険もあります。
最近の保険では保障されることが多いですが、昔の契約では支給対象外であったためトラブルに。
4. 自由診療の治療が保障外だった
保険の多くは、公的医療制度で認められた治療(手術・放射線・抗がん剤)のみが支給対象です。
保険未承認のワクチン治療など自由診療に対しては、給付対象外とされるケースが多くあります。
給付条件の違いを正しく理解する
同じように見えるがん保険でも、支払条件や再給付の可否に違いがあります。
特に診断給付金・治療給付金の「支払いタイミング」と「再支給条件」は要チェック項目です。
保険会社 | 再給付条件 | 上皮内新生物の扱い |
---|---|---|
A社 | 1年後の再発・通院 | 全額支給 |
B社 | 1年後の入通院 | 全額支給 |
C社 | 診断・再発・治療いずれか | 全額支給 |
見直しや選び直しのポイント
すでに加入済みの人は、契約内容や支給条件を再確認しましょう。
古い契約は現代の治療スタイルに合っていない場合があり、必要に応じて見直しや新規加入を検討すべきです。
見直しのヒント
通院中心の治療が多い方は、通院給付や複数回給付型など、現代型の保障が重要です。
Q&A:がん保険のよくある疑問
Q1. 診断給付金は何度でも出ますか?
A. 商品によって異なります。最近の保険は複数回給付型が多くなっていますが、一定の期間経過後でないと支給されないなどの条件があります。
Q2. 上皮内新生物でも給付金は出ますか?
A. 多くの保険では現在支給対象ですが、古い契約では対象外のものもあります。約款を必ず確認してください。
Q3. 通院治療のみでも給付対象ですか?
A. 一部の保険では、所定の通院治療でも給付対象になります。治療内容と保障範囲の確認が必要です。
Q4. 自由診療を受けた場合、給付されますか?
A. 多くのがん保険では、公的医療制度対象の治療のみ支給対象です。自由診療は対象外のケースが大半です。
Q5. がん保険の見直しは何歳まで可能?
A. 商品により異なりますが、60代までなら比較的選択肢が多いです。健康状態により加入制限があるため、早めの見直しが大切です。
まとめ
がん保険が「思った通りに給付されない」リスクは、実際に存在します。契約条件や再支給要件をしっかり確認することが大切です。
保障内容が古い・治療に合っていないと感じたら、見直しも視野に入れましょう。保険は、もしものときの安心を支える大切な備えです。
監修者からひとこと
スマホdeほけん編集部監修者
ファイナンシャルプランナー
がん保険は「加入して安心」ではなく、「内容を把握して使えるか」が重要です。
再発時の給付条件、上皮内新生物の扱い、通院給付の有無など、細かな規定が将来の支援の可否を分けます。契約中の方も一度内容を確認し、必要なら見直しを。加入前の方は、細部まで丁寧に比較して選ぶようにしましょう。