

スマホdeほけん編集部監修者
ファイナンシャルプランナー
保有資格
AFP・2級FP技能士
専門分野・得意分野
生命保険・社会保障・金融全般に精通。保険業界での実務経験をもとに、ユーザー目線で正確かつ中立的な情報発信を行っています。
子宮頸がんの検診で「軽度異形成」と診断された方は多くいらっしゃいます。この診断はがんの前段階にあたる病変であり、治療や経過観察が必要となるケースもあります。しかし、医療保険やがん保険が適用されるかどうかについて不安を感じる方も少なくありません。この記事では、軽度異形成と診断された際に保険が下りるかどうかの判断ポイントを解説し、保障を受けるための条件や注意点について詳しくご紹介します。
軽度異形成とは?医療的な定義と経過
軽度異形成は、子宮頸部の細胞にわずかな異常が見られる状態で、ヒトパピローマウイルス(HPV)感染によって引き起こされることが多いとされています。
この段階では、自然に消失することもあり、治療を行わずに定期的な経過観察が基本となります。ただし、一定の確率で中等度〜高度異形成、さらには子宮頸がんへと進行するリスクもあるため、医師の指示に従った管理が必要です。
軽度異形成と医療保険の関係
結論から言えば、軽度異形成の診断だけでは多くの保険で給付金は支払われません。なぜなら、「入院」「手術」などの所定の条件を満たしていないからです。
ただし、次のような条件を満たすと、医療保険から給付金を受け取れる可能性があります。
1. 円錐切除術などの外科的手術を受けた場合
軽度異形成が進行したと医師により判断され、子宮頸部円錐切除術などの手術を受けた場合は、多くの医療保険で手術給付金が支払われます。
この場合、治療の内容と手術の種類が保険会社の定義する「所定の手術」に該当することが条件です。
2. 入院を伴う治療を実施した場合
軽度異形成に対して入院管理が必要となるケースもまれにあります。医師の判断で入院が行われた場合、日数に応じた入院給付金を受けられることがあります。
3. 高度異形成へ進行した場合
病状が進行し、高度異形成または子宮頸がんに分類される段階になると、多くの保険で給付対象になります。
4. がんと診断された場合
がん保険に加入している場合は、子宮頸がんと正式に診断された段階で診断給付金が支払われる可能性が高くなります。
5. 特定疾病の追加保障に該当する場合
一部の保険では、軽度異形成を含む婦人科系特定疾病に対する保障を拡充していることがあります。
注意ポイント
軽度異形成では「経過観察」のみとなる場合が多く、医療保険の給付対象外になることが多いです。保障を受けるためには、実際の治療行為や診断名の変更などが必要になる点に注意しましょう。
まとめ
軽度異形成の診断は、がんの前段階として注意が必要ですが、保険給付の観点からは直接的な対象にならない場合が大半です。
しかし、手術や入院などの具体的な治療が発生した場合には、医療保険・がん保険の保障が受けられるケースもありますので、加入中の保険内容を事前に確認しておくことが大切です。
監修者からひとこと
スマホdeほけん編集部監修者
ファイナンシャルプランナー
軽度異形成の診断で保険が下りるかどうかは、多くの方にとって判断が難しい分野です。FPの立場から見ると、婦人科系疾患に対する保障が充実している保険商品を選ぶことが、女性にとっての安心材料になります。
医師との連携を図りながら、経過観察だけでなく必要に応じて保障の対象となる医療行為があるか確認することをおすすめします。