

スマホdeほけん編集部監修者
ファイナンシャルプランナー
保有資格
AFP・2級FP技能士
専門分野・得意分野
生命保険・社会保障・金融全般に精通。保険業界での実務経験をもとに、ユーザー目線で正確かつ中立的な情報発信を行っています。
60代になると、病気や介護、老後の生活費など、将来への不安が大きくなります。「生命保険に入っていないけど大丈夫?」と悩む人も多いでしょう。
この記事では、60代で生命保険に未加入の場合のリスクや、老後の不安を解消するために必要な保障をプロの視点で解説します。今から保険を見直す人も、ぜひ参考にしてください。
60代で生命保険に未加入だとどうなる?
60代は、病気やケガ、介護のリスクが急激に高まる年代です。さらに定年退職により収入が減少し、予期せぬ医療費や葬儀費用が家計に大きな影響を与える可能性があります。
日本人の平均寿命は延びていますが、健康寿命との差は約10年とされ、医療や介護の備えは避けて通れません。
1. 60代が備えるべき5つのリスク
生命保険に入っていない場合、以下のリスクを自分の貯蓄でまかなう必要があります。
リスク | 平均費用 | 対策 |
---|---|---|
入院・手術 | 1日あたり約2万円 | 医療保険・高額療養費制度 |
がん治療 | 数十万円~数百万円 | がん保険・一時金 |
老後の生活費 | 月23万円以上 | 年金+貯蓄+保険 |
介護 | 月9万円・期間4年7カ月 | 介護保険・預貯金 |
葬儀費用 | 約118万円 | 終身保険・貯蓄 |
これらのリスクをすべて貯蓄でカバーするのは簡単ではありません。保険を活用することで、家計への負担を抑えられます。
重要ポイント
60代は「医療」「がん」「介護」「死亡整理資金」への備えをバランスよく整えることが重要です。
2. 60代におすすめの保険と選び方
60代のライフスタイルに合わせた保険を選ぶことで、無駄な保険料を払わず必要な保障を確保できます。
ここでは、主におすすめの保険を紹介します。
① 医療保険
60代以降は病気やケガでの入院リスクが高まるため、最低限の医療保障を確保しておくことがおすすめです。
特に、保障が一生涯続く終身型を選べば、老後の医療リスクに備えられます。
② がん保険
60代はがん罹患率が急上昇する年代です。治療が長期化するケースも多いため、がん診断一時金や通院保障を重視しましょう。
③ 介護保険
介護の平均期間は4年以上、費用は総額500万円を超えることもあります。貯蓄で足りない場合、民間介護保険を検討しましょう。
④ 終身保険
葬儀費用や相続対策には終身保険が有効です。一時払い終身保険なら、老後資産を効率的に運用できます。
⑤ 定期保険
予算を抑えたい場合は、掛け捨てタイプの定期保険で葬儀費用分をカバーするのも選択肢です。
選び方のコツ
「必要な保障を見極めて、複数社の見積もりを比較」することが重要です。
3. 生命保険以外の老後対策
老後の安心を確保するためには、保険だけでなく生活習慣や資産計画の見直しも重要です。
健康維持のための生活習慣改善、生活費の最適化、年金や投資による資産形成など、複合的な対策を講じることでリスク分散が可能になります。
4. 生命保険見直しのポイント
すでに保険に加入している場合は、ライフステージや収入の変化に合わせて内容を見直しましょう。
死亡保障が過剰になっていないか、医療や介護の保障が不足していないかを確認し、不要な特約や重複保障を整理することで保険料を節約できます。
5. よくある質問Q&A
60代で生命保険を検討する際には「加入できる年齢や条件」「保険料の負担」「掛け捨てと終身の違い」など、疑問点を事前に解消することが重要です。
複数の保険会社や専門家に相談し、自分の家計や健康状態に合ったプランを選ぶようにしましょう。
生命保険以外でできる老後の備え
保険だけでなく、生活習慣や家計管理で老後リスクを減らすことも大切です。
・健康維持(生活習慣改善)
・生活費の見直し
・資産形成(積立・投資・年金活用)
生命保険を見直す際のポイント
すでに保険に加入している人も、ライフステージに合わせた見直しが必要です。
・大きな死亡保障は不要になっていないか
・医療・介護の保障は足りているか
・保険料が家計に負担になっていないか
FPに聞く!60代からの生命保険の選び方と注意点
60代で生命保険に未加入、または見直しを検討している方から寄せられた質問に、FPが専門的な視点で答えます。

64歳・女性
60代から新たに生命保険に加入する場合、最も重視すべきポイントは何ですか?
スマホdeほけん
まずは「何に備えるのか」を明確にすることです。葬儀費用なのか、医療費・介護費なのかによって必要な保険が変わります。保障の優先順位を決めることが第一歩です。


64歳・女性
60代で加入できる保険は限られていますか?
スマホdeほけん
はい、年齢制限や健康状態による加入制限があるため、選択肢は若い世代より少なくなります。ただし、告知不要型(引受基準緩和型)の医療保険や一時払い終身保険など、60代に向いた商品も増えています。


64歳・女性
保険料の負担を抑える方法はありますか?
スマホdeほけん
保障期間を短く設定したり、必要最小限の保障額に絞ることで保険料を抑えられます。また、一時払いタイプを活用すれば、老後資金の運用と保障確保を同時に行えます。


64歳・女性
見直し時に特に注意すべき点は?
スマホdeほけん
既存の保険を解約すると、再加入時の保険料が高くなったり、健康状態によっては加入できない場合があります。必ず新しい契約が成立してから古い契約を解約するようにしてください。

よくある質問(Q&A)
Q1. 60代からでも生命保険に入れますか?
A. はい、加入できます。ただし年齢が上がるほど保険料は高くなるため、早めの加入がおすすめです。
Q2. 60代でおすすめの保険は?
A. 医療保険、がん保険、介護保険、終身保険の4つが基本です。必要な保障に絞って加入しましょう。
Q3. 老後資金があれば保険は不要ですか?
A. 十分な資産があれば必須ではありません。ただし、医療や介護費用で資産が減るリスクは考慮しましょう。
Q4. 保険料を安くする方法は?
A. 特約を整理し、複数社で見積もりを比較することがポイントです。
Q5. 掛け捨てと終身、どちらがおすすめ?
A. 老後資産や目的によって選択します。資産がある場合は終身、保険料を抑えたい場合は掛け捨てがおすすめです。
まとめ
60代は病気・介護・葬儀費用など、老後に備えるべきリスクが多い年代です。保険に未加入の場合、貯蓄だけで対応するのは難しいケースもあります。
医療・がん・介護・死亡整理資金をバランスよくカバーできる保険を検討し、必要な保障を確保しておきましょう。
生命保険に関する公的外部リンク
機関名 | 概要 | 公式サイト |
---|---|---|
厚生労働省 | 高額療養費制度や介護保険制度などの公的保障情報 | 厚生労働省 |
日本年金機構 | 老齢年金・遺族年金・障害年金など年金制度の詳細 | 日本年金機構 |
全国健康保険協会(協会けんぽ) | 医療費の自己負担軽減制度や傷病手当金の案内 | 協会けんぽ |
金融庁 | 保険商品選びや契約時の注意点などの消費者向け情報 | 金融庁 |
監修者からひとこと
スマホdeほけん編集部監修者
ファイナンシャルプランナー
60代は公的保障だけでは賄いきれない医療・介護・葬儀費用が現実的な課題となる年代です。保障の重点を死亡保障から生活保障型(医療・がん・介護)へシフトし、必要額と保険料負担のバランスを精密に設計することが重要です。特に保険の更新や解約返戻金の有無など、契約条件の詳細まで確認して最適化しましょう。