

スマホdeほけん編集部監修者
ファイナンシャルプランナー
保有資格
AFP・2級FP技能士
専門分野・得意分野
生命保険・社会保障・金融全般に精通。保険業界での実務経験をもとに、ユーザー目線で正確かつ中立的な情報発信を行っています。
「掛け捨て型保険ってもったいない?」そんな疑問を持つ方は多いでしょう。掛け捨て型は、保険料が手頃な一方で、満期時にお金が戻らない特徴があります。
本記事では、掛け捨て型保険の仕組みやメリット・デメリット、貯蓄型保険との違い、さらにどんな人におすすめかを解説します。保険選びで迷っている方はぜひ最後までご覧ください。
掛け捨て型保険とは?基本をわかりやすく解説
掛け捨て型保険とは、契約期間内に万一のことが起きた場合のみ保険金が支払われ、満期時や解約時にお金が戻らない保険のことです。
代表的な商品は、定期保険、収入保障保険、医療保険、がん保険など。保険料を抑えつつ、一定期間しっかり保障を持ちたい人に向いています。
1. 掛け捨て型と貯蓄型の違い
掛け捨て型は、払った保険料が戻らない代わりに保険料が安い点が特徴です。一方、貯蓄型は解約返戻金や満期保険金があるため、保障と資産形成を兼ねたい人に向いています。
どちらがよいかは、目的とライフプランで決まります。
2. 掛け捨て型の主な種類
代表的な種類は定期保険、収入保障保険、医療保険です。特に定期保険は、子どもが独立するまでなど一定期間の保障に向いています。
医療保険やがん保険は、短期入院や高額医療費の備えとして選ばれています。
3. 掛け捨て型保険が選ばれる理由
限られた予算の中で、必要な保障をしっかり確保できる点が評価されています。とくに子育て世帯や単身世帯など、保障重視の層にとって合理的な選択肢です。
また、貯蓄や資産形成はNISAやiDeCoで対応し、保障は掛け捨て型で備えるという“目的別設計”が主流になりつつあります。
4. 注意すべきデメリット
掛け捨て型は更新型の商品が多く、更新時に年齢とともに保険料が上昇するリスクがあります。また、健康状態によっては再加入が難しくなることも。
長期で加入する際は、更新の条件や終身型との違いも含めて事前に確認しましょう。
5. 見直しのタイミング
家族構成の変化(結婚・出産)、住宅購入、転職、定年などのタイミングは、保険内容を見直すチャンスです。
見直しでは「保障額が多すぎないか」「時代に合った保障内容か」を点検し、不要な特約や高額な保険料を解消することが大切です。
重要ポイント
掛け捨て型は「保障重視」、貯蓄型は「保障+資産形成」を目的にする人向け。
掛け捨て型保険のメリットとデメリット
ここからは、掛け捨て型保険のメリットとデメリットを具体的に見ていきましょう。
特徴を理解することで、自分に合った保険を選びやすくなります。
1. メリット:保険料が安い
掛け捨て型の最大の魅力は、安い保険料で大きな保障を持てることです。家計への負担を抑えつつ、必要な保障を準備できます。
特に子育て世代や、一定期間のみ保障が必要な人に向いています。
2. メリット:見直しやすい
解約返戻金がないため、「今解約すると損」という心理的ハードルが低く、最新の保障に切り替えやすいのも特徴です。
医療やライフスタイルの変化に合わせて柔軟に対応できます。
3. デメリット:貯蓄性がない
掛け捨て型は、満期や解約時に保険料が戻らないため、資産形成には不向きです。
「お金が戻らないのはもったいない」と感じる人には向きません。
4. デメリット:保障が期間限定
ほとんどの掛け捨て型保険は一定期間で保障が終了します。更新や再加入の必要があり、その際に保険料が高くなるケースもあります。
更新できないリスクを考え、加入時にしっかり期間を設定しましょう。
5. デメリット:更新時のリスク
掛け捨て型保険の多くは更新型のため、更新時に保険料が大幅に上がることがあります。
また、年齢や健康状態によっては更新できなかったり、条件が厳しくなるケースも。若いうちは低コストでも、長期的に見た総支払額が高くなる可能性がある点に注意しましょう。
特徴 | 掛け捨て型 | 貯蓄型 |
---|---|---|
保険料 | 安い | 高い |
解約返戻金 | なし | あり |
見直しやすさ | ◎ | △ |
注意ポイント
更新時に年齢や健康状態で加入できないリスクがあります。
掛け捨て型と貯蓄型、どっちを選ぶ?
「保険料を抑えたい」なら掛け捨て型、「資産形成もしたい」なら貯蓄型。さらに両方を組み合わせる方法もあります。
たとえば、終身保険で老後の備えを確保しつつ、掛け捨ての定期保険で子どもが独立するまでの大きな保障を持つ方法です。
ケース | おすすめ | 理由 |
---|---|---|
独身・20代 | 掛け捨て医療保険 | 低コストで備えられる |
子育て世帯 | 掛け捨て定期+終身 | 期間限定で大きな保障 |
50代以降 | 終身医療・介護保険 | 老後資金を意識 |
FPに聞く!掛け捨て型保険のリアルな活用法
掛け捨て型保険について、現役のファイナンシャルプランナー(FP)に実際の相談内容をもとにアドバイスを伺いました。

34歳・女性
掛け捨て型って、保険料が安い分、本当に大丈夫なんですか?
スマホdeほけん
はい、保険は「万が一」に備えるものです。掛け捨て型は、限られた予算の中で大きな保障を確保したい人には非常に合理的な選択です。


34歳・女性
損した気がして、貯蓄型と迷います…。
スマホdeほけん
「戻らないから損」と感じるなら、貯蓄型との併用もアリです。たとえば、NISAで資産形成+掛け捨てで保障のように、目的別に使い分けましょう。


34歳・女性
見直すタイミングはいつがいいですか?
スマホdeほけん
結婚・出産・転職など「ライフイベントの節目」がベストです。保障額と期間、特約の過不足を点検しましょう。

Q&A:掛け捨て型保険でよくある疑問
Q1. 掛け捨て型と貯蓄型、どっちが得ですか?
A. 得かどうかは目的次第です。保障を安く持ちたいなら掛け捨て型、保障+資産形成を両立したいなら貯蓄型が向いています。
Q2. 掛け捨て型は途中解約すると損ですか?
A. 掛け捨て型はそもそも解約返戻金がないため、途中解約しても戻りません。ただし、保険料の安さと保障の充実を重視するなら合理的な選択です。
Q3. 掛け捨て型は高齢になるとどうなる?
A. 多くの掛け捨て型は更新型で、年齢とともに保険料が上がります。長期加入を前提とするなら終身型も検討しましょう。
Q4. 掛け捨て型でも医療・がん保険は必要?
A. 医療費や治療費の備えとして、短期集中で大きな保障が必要な人には掛け捨て型医療保険・がん保険が有効です。
Q5. 掛け捨て型の見直し頻度は?
A. 2〜3年ごとか、ライフイベント時(結婚・出産・住宅購入など)に見直すのが理想です。保障の過不足と保険料のバランスを確認しましょう。
まとめ
掛け捨て型保険は、保険料を抑えながら必要な保障をしっかり持てる点が魅力です。一方で、満期や解約時にお金が戻らないため、資産形成を目的とする人には不向きです。
保障重視なら掛け捨て型、貯蓄も意識するなら貯蓄型、または両方を組み合わせるのが最適解です。自分のライフプランに合わせて選びましょう。
公的・公式リンク集
保険や家計に関する正確な情報を確認したい方は、以下の公的機関のサイトをご活用ください。
サイト名 | 内容 |
---|---|
金融庁 | 保険制度の概要、契約トラブルへの注意喚起 |
厚生労働省 | 医療制度、社会保険・高額療養費制度の解説 |
内閣府 | 消費者保護政策、金融リテラシー向上に関する資料 |
生命保険文化センター | 保険の基礎知識・統計・事例解説 |
監修者からひとこと
スマホdeほけん編集部監修者
ファイナンシャルプランナー
掛け捨て型保険は「保障機能に特化した設計」で、ライフステージごとに柔軟に見直せるのが最大の特徴です。特に30代〜40代の子育て世代にとっては、教育費や住宅ローンなどと並行して必要保障額を確保する手段として非常に有効です。
ただし、長期的な資産形成を見据えるなら、貯蓄型保険や変額保険との併用も検討すべきです。万が一の保障と老後資金準備を明確に分けて設計することで、将来の家計リスクに対する備えが強固になります。
保険は一度加入して終わりではなく、定期的な見直しが肝心です。保障内容・保険料・家族構成の変化に応じて最適化を図りましょう。