

スマホdeほけん編集部監修者
ファイナンシャルプランナー
保有資格
AFP・2級FP技能士
専門分野・得意分野
生命保険・社会保障・金融全般に精通。保険業界での実務経験をもとに、ユーザー目線で正確かつ中立的な情報発信を行っています。
「医療保険は続けるべき?」「資産があれば解約してもいい?」と迷う人は少なくありません。実際、医療保険の必要性は年齢や家族構成、健康状態、資産状況によって大きく変わります。
この記事では、医療保険が何歳まで必要かを年代別に整理し、見直しのポイントや判断基準を保険のプロが徹底解説します。さらに、公的医療制度との違いや不要になるケースも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
医療保険は何歳まで必要?判断のための4つの視点
医療保険の必要性は「健康状態」「資産・貯蓄」「収入状況」「家族構成」の4つの要素で決まります。
1. 健康状態
持病や既往歴がある人は、医療費がかかる可能性が高いため、医療保険の継続が安心につながります。
2. 資産・貯蓄
いざというときの医療費に対応できる資産があれば、保険の必要性は下がります。ただし、先進医療や長期入院など高額なケースは貯蓄だけでは対応できない可能性があります。
3. 収入状況
現役世代は収入でカバーできても、定年後は年金中心になるため、入院・手術が重なると家計に影響します。
4. 家族構成
扶養家族がいる場合は、突発的な医療費負担が大きなリスクになります。単身世帯の場合も、サポートが得られにくいため保険の役割は重要です。
重要ポイント
医療保険は「健康・資産・収入・家族」の4要素で判断するのが基本です。
日本の公的医療保険制度のおさらい
日本は国民皆保険制度により、誰もが医療保険に加入しています。ただし、公的制度だけではカバーできない費用もあります。
高額療養費制度
1カ月の医療費が一定額を超えると払い戻しされます。ただし、差額ベッド代や先進医療は対象外です。
後期高齢者医療制度
75歳以上になると医療費負担が1~2割になります。ただし、高額な治療が続くと自己負担も増えます。
ここに注目!
公的制度ではカバーできない「差額ベッド代」「先進医療費」「長期入院費」は民間の医療保険が役立ちます。
【年代別】医療保険の必要性と見直しポイント
30~40代|働き盛りの世代
家族の生活を守るため最低限の保障が必要です。がんや三大疾病のリスクにも備えると安心です。
50~60代|定年前後の世代
収入が安定している一方、病気リスクが高まります。更新型から終身型への切り替えを検討しましょう。
70代以上|高齢世代
公的制度で負担は減りますが、入院リスクが増大します。貯蓄と保険のバランスを見極めることが重要です。
年代 | 必要性の目安 | 見直しポイント |
---|---|---|
30~40代 | 家族と生活を守る最低限保障 | がん・三大疾病保障を追加 |
50~60代 | 病気リスク増大 | 終身型へ切替・保険料抑制 |
70代以上 | 入院リスク高まる | 貯蓄と保険のバランス調整 |
高齢者にとっての医療保険の役割
60代以降は医療費の自己負担額が増加します。80代では平均医療費が100万円近くに達するため、入院長期化リスクに備える必要があります。
医療保険が不要になる3つの条件
1. 自由に使える貯蓄が十分ある
入院費用(100万~300万円)をまかなえるなら保険は不要かもしれません。
2. 公的制度で負担が軽い
後期高齢者医療制度で1割負担になる場合は、必要性が低くなることもあります。
3. 高額療養費制度の上限が低い
収入が少ない人は自己負担額が抑えられるため、医療保険が不要になるケースもあります。
80歳以上で継続すべき人の特徴
1. 貯蓄が少ない人
突発的な入院費が家計を圧迫する可能性が高いため、医療保険で備えましょう。
2. 持病がある人
治療や通院が継続的に必要なため、保障を残すことが安心につながります。
3. 家族に負担をかけたくない人
万一の医療費を自己解決できるよう、保険を継続しておくのが望ましいです。
インタビュー|FPに聞く!医療保険の見直しのリアル

34歳・女性
医療保険は「何歳まで続ければいいのか」判断が難しいです。どう考えればよいでしょうか?
スマホdeほけん
確かに難しいテーマですが、健康状態・資産・収入・家族構成の4つを軸に整理すると判断がしやすくなります。年齢だけで決めるのは避けたいですね。


34歳・女性
定年退職のタイミングは見直しポイントになりますか?
スマホdeほけん
はい。年金収入になると毎月の保険料負担が重く感じられるケースもあります。終身型への切り替えや特約の精査が効果的です。


34歳・女性
高齢になっても医療保険を続けるべき人の特徴は?
スマホdeほけん
「貯蓄が少ない人」「持病がある人」「家族に負担をかけたくない人」ですね。80歳を超えても医療保険を残す意義があります。

Q&A:医療保険に関するよくある疑問
Q1. 80歳を過ぎても医療保険は必要?
A. 入院リスクは高まるため、資産が少ない人は継続がおすすめです。
Q2. 定年退職後は見直すべき?
A. 年金収入になるため、保険料と保障内容を再確認する必要があります。
Q3. 貯蓄が100万円以上あれば不要?
A. がん治療や長期入院を考えると100万円では不足するケースがあります。
Q4. 後期高齢者医療制度に入ったら不要?
A. 1割負担でも入院が長引けば家計に影響するため、状況に応じて判断が必要です。
Q5. 終身医療保険はいつまで払う?
A. 契約形態によって「終身払」「有期払」があり、老後の収入に応じて選ぶことが重要です。
まとめ|医療保険はライフステージで見直すのが最適
医療保険の必要性は年齢や資産、健康状態で変化します。30代は生活保障、50代は老後準備、70代以降は資産とリスクのバランスを考えて調整しましょう。
公的制度と民間保険を上手に組み合わせ、無駄のない保障を持つことが安心とコスパを両立させる秘訣です。
外部リンク|医療保険と制度を理解するための公的情報源
判断に迷ったときは、公的機関の情報も参考にしてください。信頼性の高いデータを確認することで、より安心して保険選びができます。
サイト名 | 概要 |
---|---|
金融庁 | 保険や金融商品の仕組みと注意点を解説 |
厚生労働省 | 社会保障・医療制度の最新情報を掲載 |
全国健康保険協会 | 医療費・高額療養費制度の解説 |
内閣官房「家計の見える化」 | 生活費や医療費の公的資料を公開 |
監修者からひとこと
スマホdeほけん編集部監修者
ファイナンシャルプランナー
医療保険は「必ず入るべき」というものではなく、自分のライフステージ・資産状況・健康リスクに応じて柔軟に考えることが大切です。公的制度があるからこそ「どこまで民間で備えるか」を判断できるのが日本の特徴と言えます。
特に定年や子どもの独立といった節目は、見直しの絶好のタイミングです。無駄な保障を削りつつ、本当に必要な部分に備えることで、長期的に安心とコストの両立ができます。
迷った場合は、保険だけでなく家計全体を見渡せるFP(ファイナンシャルプランナー)や専門家に相談するのがおすすめです。