

スマホdeほけん編集部監修者
ファイナンシャルプランナー
保有資格
AFP・2級FP技能士
専門分野・得意分野
生命保険・社会保障・金融全般に精通。保険業界での実務経験をもとに、ユーザー目線で正確かつ中立的な情報発信を行っています。
「50代になって保険の見直しをしたいけど、何を選べばいいかわからない…」と悩む人は少なくありません。独身の場合、老後の生活や医療・介護リスクは自分で備える必要があります。
本記事では、50代独身女性に必要な保険の選び方や見直しのコツを、データをもとに専門家が徹底解説します。医療費や介護費の負担を抑え、老後資金を守るための戦略を一緒に考えていきましょう。
50代独身女性の保険料と加入率はどのくらい?
まずは、50代独身女性の平均的な保険料と加入率を確認して、今の支出が適正かを把握しましょう。
2024年の調査によると、単身世帯の年間保険料は50代前半で約17.8万円、後半で約16万円。月換算で1.3〜1.5万円です。
年代 | 年間払込保険料 | 月額換算 |
---|---|---|
50〜54歳 | 17.8万円 | 約1.5万円 |
55〜59歳 | 16万円 | 約1.3万円 |
女性全体平均 | 14.8万円 | 約1.2万円 |
加入率は50代前半で47.4%、後半で56.6%と約半数の人が生命保険や医療保険に加入しています。
50代独身女性が知っておくべき3つのリスク
保険を選ぶ前に、どんなリスクに備える必要があるのか整理しましょう。
50代独身女性の主なリスク
1. がんや女性特有の病気のリスク
50代になると、乳がんや子宮がんなどのリスクが急上昇します。がん治療は長期化しやすく、抗がん剤やホルモン療法で数年にわたる通院治療が必要なケースもあります。
公的医療保険ではカバーしきれない自己負担や収入減少に備えて、医療保険とがん保険を検討しましょう。
注意ポイント
女性疾病やがん治療は入院だけでなく通院が中心。通院治療に対応できる保障内容を確認しましょう。
2. 老後資金不足と長生きリスク
50代独身女性の平均年金は約12万円前後。老後の生活費に加え、医療・介護費が必要になります。
健康寿命と平均寿命の差は約12年。介護や医療にかかる費用を貯蓄だけでカバーするのは難しいため、保険と資産形成をバランスよく組み合わせる必要があります。
3. 働けなくなるリスク
病気やケガで長期間働けなくなると、収入が途絶える危険性があります。特に独身であれば、生活費を一人で賄う必要があるため深刻です。
会社員は傷病手当金がありますが、給与の約2/3で期間も最長1年6カ月。自営業やフリーランスはゼロになるため、就業不能保険の検討が重要です。
50代独身女性におすすめの保険と選び方
必要な保険を整理し、ライフプランに合わせた選び方を押さえましょう。
1. 女性医療保険
乳がん・子宮がん・卵巣疾患など女性特有の病気に備えられるプランを選びましょう。特に、短期入院や通院に対応できる保障が重要です。
最新の医療保険では、先進医療や退院後の通院をサポートする特約もあります。
2. がん保険
がんの診断一時金でまとまった資金を確保し、薬剤治療特約で長期通院にも対応できるプランを検討しましょう。
自由診療や先進医療に備えたい場合は、自由診療特約や先進医療特約付きの商品がおすすめです。
重要なポイント
診断一時金は収入減や生活費の補填に。薬剤特約は毎月の治療費をカバー。両方の役割を意識してプランを組みましょう。
3. 就業不能保険
独身で収入源が自分だけの場合、働けないリスクへの備えは必須です。特にフリーランスや自営業は要注意。
4. 介護保険
老後に要介護状態になった場合、公的介護保険だけでは不十分です。希望する介護サービスを利用できるよう、民間の介護保険で備えておきましょう。
5. 貯蓄性保険・NISA・iDeCo
老後資金を作るため、貯蓄型保険や税制優遇のある資産運用制度も選択肢に。保険と投資のバランスを意識しましょう。
FPに聞く!50代独身女性の保険見直しと優先順位
50代独身女性が直面しやすい「医療・就業不能・介護・老後資金」の4つの不安について、FPが実践的な見直しポイントをお答えします。

34歳・女性
まず、50代独身女性が優先して備えるべき保険は何ですか?
スマホdeほけん
最優先は医療保険とがん保険です。入院より通院治療の割合が高いので、通院給付と診断一時金を両立させる設計が効果的です。


34歳・女性
就業不能保険は必要でしょうか?会社員と自営業で違いはありますか?
スマホdeほけん
独身で収入源が自分のみの場合は優先度が高いです。会社員は傷病手当金で一部補填されますが、自営業はゼロになり得るため月額給付の確保が特に重要です。


34歳・女性
がん保険はどのタイプを選ぶと良いですか?
スマホdeほけん
診断一時金は最低でも年収の1〜2カ月分を目安にし、薬剤治療・通院特約をセットにします。先進医療や自由診療に備える特約は、自己負担の天井を下げる意味で有効です。


34歳・女性
介護への備えはいつから、どのように始めるべきですか?
スマホdeほけん
要介護の公的給付はありますが自己負担が残るため、早めに民間の介護一時金・年金型のどちらかを検討します。自宅介護か施設かで必要額が変わるので、希望する介護像から逆算してください。


34歳・女性
保険料が重いと感じる場合、どこを削減すべきでしょう?
スマホdeほけん
重複保障の整理と、入院日額の過剰部分の見直しが有効です。通院重視に切り替える、免責や自己負担を調整することで保険料を下げられます。


34歳・女性
保険とNISA・iDeCoのバランスはどう考えますか?
スマホdeほけん
まずは最低限の保障で致命傷を防ぎ、余力をNISA・iDeCoに回して老後資金を積み上げます。保障は「必要最小限を長く」、資産形成は「時間分散」を徹底するのがコツです。


34歳・女性
見直しの具体的な進め方を教えてください。
スマホdeほけん
現状の固定費と貯蓄額を把握→想定リスク(医療・就業不能・介護)を金額化→重複と過不足を洗い出し→優先順位順に商品を比較、の順で行います。最後に解約・新規の時期をずらし、保障の空白を作らないことが大切です。

よくある質問(Q&A)
Q1. 50代から保険に入るのは遅い?
A. 遅すぎることはありません。ただし年齢とともに保険料は高くなるため、早めの見直しが有利です。
Q2. 独身なら死亡保険はいらない?
A. 基本的には不要ですが、葬儀費用や両親にお金を残したい場合は少額の死亡保険を検討しましょう。
Q3. 保険と資産形成、どちらを優先?
A. バランスが大切です。最低限の保障を確保したうえで、余剰資金で老後の資産形成を進めましょう。
Q4. 医療保険の見直しポイントは?
A. 通院保障や先進医療対応など、最新の医療事情に合っているか確認しましょう。
Q5. 公的制度でどこまでカバーできる?
A. 高額療養費制度や傷病手当金で一定の補助はありますが、自己負担ゼロにはならないため注意が必要です。
まとめ:50代からの保険見直しは「保障+老後資金」バランスがカギ
50代独身女性は、病気・働けなくなるリスク・老後資金不足の3大リスクに備えることが重要です。
医療保険・がん保険・就業不能保険で健康リスクをカバーしつつ、資産形成も並行して進めるのが理想です。保険料を抑えるために、複数社比較と最新商品のチェックを忘れずに行いましょう。
公的制度・公式情報への外部リンク
機関名 | 概要 | 公式サイト |
---|---|---|
厚生労働省 | 公的医療保険・高額療養費制度、介護保険制度の総合情報 | 公式サイト |
全国健康保険協会(協会けんぽ) | 高額療養費制度・傷病手当金など医療給付の詳細 | 公式サイト |
国立がん研究センター | がんの統計・治療と経済的支援情報(がん情報サービス) | 公式サイト |
日本年金機構 | 老齢基礎年金・障害年金の仕組みと受給手続き | 公式サイト |
金融庁 | NISA・iDeCoなど税制優遇制度の公式ガイド | 公式サイト |
監修者からひとこと
スマホdeほけん編集部監修者
ファイナンシャルプランナー
50代の保険選びは、医療・介護・老後のトータルバランスがポイントです。必要な保障を効率よく組み合わせ、掛けすぎに注意しながら老後資金を確保しましょう。今ある保険の見直しも、将来の安心につながります。