

スマホdeほけん編集部監修者
ファイナンシャルプランナー
保有資格
AFP・2級FP技能士
専門分野・得意分野
生命保険・社会保障・金融全般に精通。保険業界での実務経験をもとに、ユーザー目線で正確かつ中立的な情報発信を行っています。
40代になると健康リスクや収入の不安、教育費や住宅ローンなど出費が重なり、何から備えるべきか迷いやすい時期です。
本記事では、現役FPがではなく、本当に必要な最低限の保障に絞る考え方を解説します。家計を守りながら、老後資金も見据えた賢い保険選びを分かりやすく案内します。
40代が今、最低限押さえるべき保険とは?迷わない優先順位
まずは「何を残し、何を削るか」を決めるために、40代で優先度が高い保障から整理します。
医療・就業不能・死亡の三本柱を中心に、がん保険と老後資金づくりをどう足すかが鍵です。
1. 必要保障額の確認
家族構成や教育費、住宅ローン残高を基に、いくら不足するかを具体化しましょう。
過不足のない金額設定が、保険料の最適化と安心の両立につながります。
2. 家計負担とのバランス
毎月の保険料が家計を圧迫していないかを点検しましょう。
浮いた資金はつみたて投資や老後資金へ回すと、長期の安心に結びつきます。
3. 商品ごとのリスク比較
終身保険・定期保険・変額保険などは、特徴とリスクが異なります。
資産形成を狙うなら、変額保険は価格変動リスクを理解して選択しましょう。
4. 返戻率とコスパを点検
同じ保険でも返戻率や特約の有無でコスパは大きく変わります。
古い契約は新商品と比較し、ムダな特約の整理で保険料を圧縮します。
5. 専門家相談の活用
第三者の視点でギャップを洗い出すと、見直しの精度が一気に上がります。
商品を横断比較できるFPなら、家計に合う最適解へ近づけます。
医療保険|40代は入院・通院リスクに現実的に備える
生活習慣病や手術・通院の増加に備え、入院・手術・通院のバランスを最適化します。
先進医療や短期入院シフトにも対応し、過不足のない特約構成を見直しましょう。
注意ポイント
通院保障・先進医療・手術給付の重複や過剰特約を整理し、必要最小限の構成にしましょう。
がん保険|40代からじわり上がるリスクに診断給付金で備える
治療は通院中心へ移行し、自由診療や先進医療で自己負担が膨らみがちです。
診断給付金・通院給付・再発・長期治療に対応し、初期費用の確保を重視しましょう。
死亡保険|家族構成と住宅ローンに連動して柔軟に見直す
遺族の生活費・教育費・住宅費から必要保障額を試算し、定期保険で不足分を補います。
共働きや子の独立後は減額余地があり、払い過ぎを防ぐ見直しが効果的です。
特徴 | メリット | 注意点 |
---|---|---|
終身保険 | 生涯保障と貯蓄性 | 保険料が割高で流動性が低い |
変額保険 | 資産形成と保障の両立 | 価格変動リスクと元本割れ |
養老保険 | 満期時に資金受取 | 返戻率が低めでコスパに課題 |
就業不能保険|収入ダウンに備え「生活費の穴」を埋める
会社員は傷病手当金で賃金の約3分の2が一定期間支給されますが、全費用は賄えません。
個人事業主は制度が乏しいため、就業不能保険で固定費と生活費を守る設計が重要です。
1. 傷病手当金との差額把握
手取りとのギャップを試算し、毎月いくら不足するかを可視化しましょう。
不足分に合わせて給付月額を設定すると、家計に無理が出にくくなります。
2. 給付対象疾病の範囲
身体疾患のみ対象の商品もあるため、対象外リスクを事前に確認します。
幅広い疾病をカバーできるか、約款レベルでの比較が安心につながります。
3. 免責期間と給付期間
免責が長いと初期の収入減に対応できません。家計の余裕と照合します。
給付期間は長期型ほど安心ですが、保険料とのバランスを取りましょう。
4. メンタル疾患への対応
うつ病・適応障害を対象とするか、給付条件や上限期間を要チェックです。
職場ストレスによる就業不能は40代でも増えており、備えが有効です。
5. 保険料と更新ルール
年齢上昇で保険料は上がります。早期加入はコスト面で有利です。
更新型か全期型かで総支払額が変わるため、長期視点で比較しましょう。
押さえどころ
団信の三大疾病・就業不能特約の有無も確認し、重複や不足を全体最適で調整しましょう。
個人年金・NISA・iDeCo|老後資金づくりは仕組みを組み合わせる
個人年金保険は受取額の見通しが立てやすい一方、途中解約に弱く流動性が低めです。
NISA・iDeCoは税制優遇と運用性に強みがあり、保険と投資の役割分担で老後資金を底上げします。
ケース別で最適化|40代のライフプランに合わせた選び方
同じ40代でも、教育費・住宅ローン・共働きの有無などで必要保障は変わります。
代表的なケースごとに、過不足なく備える考え方を整理します。
1. 教育費がこれから本格化する家庭
収入途絶に弱い時期は、収入保障・就業不能で生活費と学費の土台を確保します。
死亡保障は子の卒業時期に合わせ、定期保険で段階的に調整しましょう。
2. 住宅ローン返済中の家庭
団信の特約内容を確認し、就業不能の穴を別保険で補うと耐性が上がります。
死亡保障は残債と生活費に連動させ、過剰加入を避けて家計を軽くします。
FPに聞く!傷病手当金・就業不能・家計のリアルQ&Aインタビュー
制度と保険の境目は分かりづらいもの。読者代表がFPに質問し、具体策を学びます。

34歳・女性
傷病手当金はいくら、どれくらいの期間もらえますか?
スマホdeほけん
支給額は標準報酬日額の約3分の2相当で、通算1年6ヶ月が上限です。受給中の収入や復職状況で支給調整が入る点も押さえましょう。


34歳・女性
就業不能保険は家計にどんな効果がありますか?
スマホdeほけん
固定費や教育費の不足を定期給付で補い、貯蓄取り崩しを抑えられます。就業不能保険の設計で、家計の耐久性が高まります。


34歳・女性
個人事業主はどこに注意すべきでしょう?
スマホdeほけん
傷病手当金が原則ないため、初期の無収入リスクが大きいです。免責期間短め・長期給付の設計で、生活費の穴を早期に埋めましょう。


34歳・女性
精神疾患の就業不能もカバーできますか?
スマホdeほけん
商品により対象や給付上限が異なります。対象疾病の範囲と待機期間を確認し、メンタルリスクを現実的に織り込みましょう。


34歳・女性
保険とNISA・iDeCoの使い分けは?
スマホdeほけん
短期の収入リスクは保険、長期の資産形成はNISA・iDeCoで担います。役割分担ができると、老後資金計画もぶれにくくなります。

よくある質問(Q&A)|疑問をスッキリ解消
ここでは読者から多い質問を厳選し、初心者にも分かる言葉で端的に回答します。
判断に迷ったら、最後は家計との整合性で優先順位をつけましょう。
Q1. 40代がまず見直すべき保険は?
A. 医療・就業不能・死亡の三本柱です。次点でがん保険と老後資金の仕組みを検討します。
重複特約を外し、必要最小限の構成へ集約すると保険料が整います。
Q2. 変額保険は資産形成に向いていますか?
A. 長期でリスク許容度がある人向けです。価格変動で元本割れする可能性があります。
保障と投資の比率を見極め、NISA等と分担するとバランスが良くなります。
Q3. 団信があれば死亡保険は不要ですか?
A. 住宅残債は守られますが、生活費・教育費は別途必要です。
共働きや子の年齢に応じて、定期保険で不足分だけを補うと合理的です。
Q4. 保険料の適正目安はありますか?
A. 収入・支出によりますが、家計の固定費を圧迫しない水準が前提です。
高すぎる場合は、特約精査と保障期間の短縮で調整しましょう。
Q5. FP相談は勧誘が不安です。活用法は?
A. 目的と予算を先に共有し、中立比較と数値根拠の提示を求めましょう。
相談記録を残し、意思決定は一晩置くなどルール化すると安心です。
まとめ|40代の保険は「見直し」で家計と老後資金を守る
加入しっぱなしは家計の重荷になります。医療・就業不能・死亡の三本柱に絞り、がん保険と老後資金は役割分担で最適化しましょう。
ライフイベントごとの必要額と期間の再設計で、保険料を合理化しつつ安心を確保できます。
公的外部リンク|原典で最新の制度を確認
リンク | 内容 |
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高額療養費制度(協会けんぽ) | 自己負担限度額や申請方法、限度額適用認定証の案内 |
介護保険制度(厚生労働省) | 40歳からの第2号被保険者の仕組み・自己負担・要介護認定 |
ねんきんネット(日本年金機構) | 将来の年金見込額の試算・記録確認(公的年金の基礎) |
遺族年金の制度概要(日本年金機構) | 遺族基礎年金・遺族厚生年金の受給要件と手続 |
傷病手当金(協会けんぽ) | 就労不能時の支給要件・金額・申請様式 |
医療費控除(国税庁タックスアンサー) | 対象となる医療費・計算方法・確定申告の手順 |
雇用保険の基本手当(厚生労働省) | 失業時の給付概要・受給要件(家計のセーフティネット) |
e-Gov法令検索 | 健康保険法・介護保険法など関連法令の原文確認 |
監修者からひとこと
スマホdeほけん編集部監修者
ファイナンシャルプランナー
40代は支出の山と健康リスクが重なるため、保障の重複や過剰を放置すると家計効率が下がります。まずは必要保障額と期間を棚卸しし、公的制度と民間保険の役割を切り分けましょう。就業不能の穴は見落とされがちなので、傷病手当金との差額試算が有効です。
資産形成では保険の貯蓄性に頼り過ぎず、NISA・iDeCoと併走させると全体の耐性が高まります。数字で比較し、商品は定期的にアップデート。無理のない計画が長期の安心につながります。