脂質異常症(高脂血症)と医療保険|治療費用と保障内容を徹底解説

スマホdeほけん編集部監修者

ファイナンシャルプランナー

保有資格

AFP・2級FP技能士

専門分野・得意分野

生命保険・社会保障・金融全般に精通。保険業界での実務経験をもとに、ユーザー目線で正確かつ中立的な情報発信を行っています。

脂質異常症は、血中の脂質バランスが崩れた状態で、主にLDL(悪玉)コレステロールや中性脂肪の増加、HDL(善玉)コレステロールの減少が該当します。生活習慣の乱れが原因となることが多く、放置すれば動脈硬化が進行し、心筋梗塞や脳卒中といった重篤な疾患のリスクが急激に高まります。

治療には生活習慣の見直しに加えて、スタチン・エゼチミブ・フィブラートなどの薬剤が使われ、重度の場合は注射薬(PCSK9阻害薬)も適用されます。これらは継続投与が前提となるため、年間の医療費も相応の額となり、家計への影響は無視できません。この記事では、脂質異常症の医療費と、医療保険によるカバー内容について詳しく解説します。

を探す

脂質異常症の治療と費用

治療は主に三本柱で構成されます。食事療法では飽和脂肪酸の摂取制限や魚油の活用が推奨され、運動療法では有酸素運動の習慣化が重要です。薬物療法では、LDLを抑制するスタチン系薬、TG(中性脂肪)を下げるフィブラート系薬、最近では強力な効果を持つPCSK9阻害薬も処方されます。

薬代は処方内容により異なりますが、月額で3,000〜10,000円程度、検査費や再診料を含めると年間10万円前後の医療費が発生するケースもあります。高額な注射薬を使用する場合は、年間20万円を超える例もあります。

治療法 メリット 注意点
食事療法 根本改善が期待できる 継続的な指導と自己管理が必要
運動療法 動脈硬化予防や体重減少に有効 体調や関節負担に配慮が必要
薬物療法 数値の迅速な改善が可能 副作用や長期服用のリスクあり
を探す

医療保険の適用と給付内容

脂質異常症のような慢性疾患では、通院のみの治療に対しては給付対象外となる医療保険が多く、直接的な給付は限定的です。しかし、脂質異常症が原因で冠動脈疾患(狭心症・心筋梗塞)や脳血管障害(脳梗塞・一過性脳虚血発作)を引き起こし、入院や手術が必要となった場合には、入院給付金・手術給付金・特定疾病給付金の対象になります。

特に、三大疾病保障特約や生活習慣病特約が付帯された医療保険であれば、脂質異常症を起因とする疾患にも対応可能なケースが多く、給付額もまとまった一時金で支払われる点がメリットです。心疾患や脳疾患を引き起こす前に、保障内容の確認・見直しが必要です。

高額療養費制度の活用

脂質異常症単体では高額な医療費になりにくいですが、PCSK9阻害薬などの高額薬剤や、合併症による入院・カテーテル手術を行った場合、医療費が急増することがあります。こうした場合に備えて、高額療養費制度を活用することで自己負担を抑えることが可能です。

例えば、70歳未満で年収約370〜770万円の場合、1ヶ月の自己負担上限は約8万円前後となり、それを超える部分は払い戻し対象になります。事前に「限度額適用認定証」を取得しておくことで、医療機関での支払いを最小限に抑えることができます。医療保険と組み合わせることで、実質的な負担ゼロも実現可能です。

を探す

Q&A|脂質異常症と医療保険に関するよくある質問

Q1. 脂質異常症の治療費はどのくらいかかりますか?

A. 治療内容や通院頻度によって異なりますが、月に数千円から1万円程度が一般的です。

Q2. 医療保険で治療費はカバーされますか?

A. 通院治療のみでは給付対象外となることが一般的ですが、合併症による入院や手術が必要となった場合には、給付金を受け取れる可能性があります。

Q3. 高額療養費制度の申請方法は?

A. 所定の申請書類を提出することで、一定額を超えた医療費の払い戻しを受けることができます。詳細は、加入している健康保険組合や市区町村の窓口で確認してください。

Q4. 通院治療の場合、医療保険の給付対象になりますか?

A. 通院治療のみでは給付対象外となることが一般的ですが、特定の医療保険では、薬剤治療を受けた際に給付金が支払われる特約が付帯されている場合もあります。

Q5. 保険の見直しはいつ行うべきですか?

A. 健康状態が良好なうちに、保険の見直しや加入を検討することをおすすめします。特に、生活習慣病のリスクが高まる中高年期には、保障内容の確認が重要です。

まとめ|脂質異常症と医療保険のポイント

脂質異常症は自覚症状が少ないため見逃されやすい一方で、放置すると動脈硬化を進行させ、心筋梗塞や脳梗塞といった致命的な疾患のリスクが高まる重大な生活習慣病です。

その治療は原則として長期的に継続する必要があり、毎月の薬代や検査費用が積み重なることで、年間の医療費が数万円から十数万円に及ぶことも少なくありません。

医療保険は、こうした慢性疾患に直接的な給付を行うものではありませんが、合併症による入院や手術が発生した際には、保障を受けられる仕組みとなっています。

また、三大疾病保障や生活習慣病特約などを上手に活用することで、より広範なリスクに備えることも可能です。高額療養費制度と組み合わせれば、突発的な医療費負担も抑えることができます。

将来的なリスクに備えるには、健康なうちから保険の見直しを行い、保障内容を把握しておくことが重要です。

を探す

監修者からひとこと

スマホdeほけん編集部監修者

ファイナンシャルプランナー

脂質異常症は、悪玉コレステロール(LDL)や中性脂肪が基準値を超えて血中に存在することで、血管内皮への慢性的な損傷を引き起こし、動脈硬化を促進します。

この病態は静かに進行し、心血管イベントを引き起こすまで気づかれにくいため、定期的な血液検査による早期発見と、継続的な治療が不可欠です。

薬物療法と生活習慣改善の併用が基本とされますが、経済的な側面が治療継続の障壁となる場合もあります。医療保険や公的支援制度を上手に活用し、患者自身が安心して治療に専念できる体制を整えることが重要です。

予防と経済的準備を両立することで、長期的な健康と生活の質を守ることにつながります。

2025年07月度

医療保険の人気ランキング

選択によって保険料が変わります

¥0/月払い

申込対象外または最低保険料未満のため試算できません。

お見積り基準日:2025年08月01日

保険料試算条件:【主契約】保険期間・保険料払込期間:終身 | 入院給付金日額:5,000円 | 1回の入院日数制限:60日型 | 【特約】先進医療特約(2022)【適用保険料率】優良体料率

¥0/月払い

申込対象外または最低保険料未満のため試算できません。

お見積り基準日:2025年08月01日

保険料試算条件:【主契約】保険期間 : 終身|保険料払込期間 : 終身|入院給付日額:5,000円・60日型|手術給付金等の型・倍率:Ⅰ型・10倍(入院中 : 5万円/外来 : 2.5万円/骨髄ドナー給付金 : 5万円/放射線治療給付金 : 5万円)【特約】先進医療・患者申出療養特約|月払保険料が1,000円を下回る場合は、保障内容を修正のうえお申込みください。

¥0/月払い

申込対象外または最低保険料未満のため試算できません。

お見積り基準日:2025年08月01日

保険料試算条件:【主契約】七大生活習慣病入院給付特則(三大疾病無制限型)適用あり|入院給付金日額:5,000円・60日型|保険期間・保険料払込期間:終身|口座振替扱【特約】先進医療特約(2018)付加

ランキングをもっと見る

調査目的:保険の人気調査(申込数・保険会社遷移数をもとに算出)実施者:ザイオニクス株式会社 調査対象者:スマホdeほけん訪問ユーザー 調査実施期間:2025年06月01日~2025年06月30日