

スマホdeほけん編集部監修者
ファイナンシャルプランナー
保有資格
AFP・2級FP技能士
専門分野・得意分野
生命保険・社会保障・金融全般に精通。保険業界での実務経験をもとに、ユーザー目線で正確かつ中立的な情報発信を行っています。
医療技術の進歩により、近年では「日帰り入院(デイサージェリー)」という形での治療が一般化してきました。これは、入院扱いでありながら当日中に退院する医療サービスで、患者の身体的・経済的負担を軽減することが期待されています。本記事では、日帰り入院の概要や対象となる治療、注意点などを詳しく解説し、医療保険との関係にも触れていきます。
日帰り入院の定義と医療制度上の扱い
「日帰り入院」とは、病院に一時的に入院して特定の治療や手術を受け、その日のうちに退院する治療形態を指します。健康保険上も正式な「入院」として認められるため、医療保険の給付対象となるケースが多くあります。
入院基本料や診療報酬の面でも通常の入院と同様に算定されるため、医療機関としても積極的に導入が進んでいます。
対象となる治療や手術
日帰り入院が可能な治療は、身体への侵襲が比較的軽度であり、術後の経過観察が短時間で済むものに限られます。たとえば以下のようなケースが該当します。
日帰り入院の対象となる主な治療
1. 内視鏡手術(大腸ポリープ切除など)
近年は内視鏡機器の高性能化により、ポリープ切除などが短時間で安全に実施できるようになっています。術後も大きな合併症がなければ当日退院が可能です。
2. 白内障手術
白内障の治療は局所麻酔で行われ、患者への身体的負担が少ないため、多くの病院で日帰り手術として提供されています。
3. 鼠径ヘルニア手術
短時間の局所麻酔・全身麻酔下手術であり、術後の合併症が少ないことから、日帰りでの対応が可能です。
4. 日帰り全身麻酔下の小手術
一部の皮膚腫瘍摘出など、全身麻酔が必要でも短時間で完了する手術も日帰り入院の対象です。
5. がんの化学療法(外来投与)
近年は外来型の抗がん剤治療も普及しており、病院で短時間滞在して薬剤を投与する形式が一般化しています。
注意ポイント
日帰り入院であっても医療費は高額になる可能性があるため、医療保険の加入状況を確認し、保障が適用されるか事前に確認しましょう。
まとめ
日帰り入院は、現代医療の進歩と患者ニーズに応える合理的な治療形態であり、今後ますます普及が見込まれます。一方で、医療費の負担や保障の可否といった側面にも注意が必要です。
とくにがん治療や外科的処置が対象となる場合は、医療保険の活用を前提にしておくことで、万が一の高額医療費にも安心して対応できます。
監修者からひとこと
スマホdeほけん編集部監修者
ファイナンシャルプランナー
日帰り入院の拡充は、医療現場の効率化と患者負担の軽減に大きく寄与しています。しかし、制度上「入院」となることで医療費の請求形態も変わり、医療保険の適用範囲をよく確認しておくことが重要です。
FP(ファイナンシャル・プランナー)としては、医療費リスクの備えとして、医療保険やがん保険の加入・見直しを早めに行っておくことを推奨します。