

スマホdeほけん編集部監修者
ファイナンシャルプランナー
保有資格
AFP・2級FP技能士
専門分野・得意分野
生命保険・社会保障・金融全般に精通。保険業界での実務経験をもとに、ユーザー目線で正確かつ中立的な情報発信を行っています。
「三大疾病の一時金はどれくらい必要?」「500万円と1000万円、どっちを選べばいい?」と迷っていませんか。がん・心疾患・脳血管疾患は、日本人の死因上位を占める病気で、治療が長引くこともあります。
本記事では、三大疾病にかかる費用の実態や必要な一時金の目安、金額設定のポイントを、保険のプロが徹底解説します。
三大疾病にかかる費用はどれくらい?
一時金の金額を決めるには、実際にかかる費用を知ることが重要です。三大疾病の治療では、医療費だけでなく、生活費や治療に伴う雑費も発生します。
以下のテーブルで、がん・心疾患・脳血管疾患の平均入院日数と医療費の目安を確認しましょう。
疾病 | 平均入院日数 | 医療費の目安 |
---|---|---|
がん | 約16日 | 約88万円 |
心疾患 | 約18日 | 約120〜190万円 |
脳血管疾患 | 約60日 | 約170〜259万円 |
実際の自己負担額は3割ですが、高額療養費制度で上限があります。ただし、先進医療や差額ベッド代は全額自己負担となります。
三大疾病の一時金はいくら必要?金額設定のポイント
一時金の金額設定は「治療費+生活費+追加費用」を考慮して決めましょう。
1. 医療費の自己負担額を見積もる
高額療養費制度を利用しても、月の自己負担は約9万円前後。入院時の食費や差額ベッド代も加わります。
2. 先進医療や自由診療の可能性
陽子線治療は約265万円、重粒子線治療は約320万円と高額です。先進医療特約を付けるか、一時金を多めに設定しましょう。
3. 治療中の生活費不足を補う
入院や通院で収入減になると家計に影響。最低でも数カ月分の生活費をカバーできる一時金があると安心です。
4. 再発・長期化リスクを考慮
脳血管疾患はリハビリ期間が長く、通院が続くことも。再発時の備えを意識して金額を決めましょう。
5. 保険料と保障額のバランス
高額保障は安心ですが、保険料が家計を圧迫しないか要確認。複数商品を比較して適正額を決めましょう。
注意ポイント
一時金を多く設定しすぎると保険料負担が重くなります。必要額とコストのバランスを取りましょう。
一時金の目安と計算例
年収370〜770万円の人なら、1カ月の医療費自己負担は約9万円。食費やベッド代を加えると、1入院で30〜90万円程度です。
最低ラインは100万円、生活費も考慮するなら500万円、先進医療や長期療養までカバーするなら1000万円が目安です。
一時金額 | 想定カバー内容 | 対象者の目安 |
---|---|---|
100万円 | 最低限の医療費 | 貯蓄がある人 |
500万円 | 医療費+生活費補填 | 収入減に備えたい人 |
1000万円 | 先進医療・再発対策 | 余裕を持ちたい人 |
FPに聞く!三大疾病一時金の金額設定の考え方
実際に三大疾病の一時金を選ぶ際、多くの人が「いくら必要か」で迷います。ここでは、ファイナンシャルプランナーがリアルな視点からアドバイスします。

34歳・女性
一時金は最低どれくらい必要ですか?
スマホdeほけん
最低でも100万円は確保したいですね。医療費だけでなく、入院中の食費や交通費、差額ベッド代も考慮しましょう。


34歳・女性
500万円と1000万円では何が違いますか?
スマホdeほけん
500万円あれば医療費と数カ月の生活費をカバーできます。1000万円は先進医療や再発、長期療養まで想定したゆとりのある設定です。


34歳・女性
高額療養費制度があるのに、一時金は必要ですか?
スマホdeほけん
はい。高額療養費制度は医療費の一部負担を軽減しますが、収入減や先進医療、雑費は補償されません。一時金はそれらをカバーするための保険です。


34歳・女性
保険料負担を抑える方法はありますか?
スマホdeほけん
保障額を段階的に増やすステップアップタイプや、必要な期間だけ高額保障にする方法があります。複数の商品を比較しましょう。

Q&A:三大疾病の一時金でよくある質問
Q1. 一時金を多く設定した方がいい?
A. 安心感は増しますが、保険料も上がります。生活費・貯蓄とバランスを取りましょう。
Q2. 高額療養費制度があるから不要?
A. 医療費は軽減されますが、差額ベッド代や収入減は補えません。
Q3. 再発時はまた一時金がもらえる?
A. 保険商品によります。複数回給付可能なタイプを選ぶと安心です。
Q4. 免責期間はどれくらい?
A. がんは90日が一般的。加入直後は保障対象外になるため注意しましょう。
Q5. 先進医療をカバーするには?
A. 先進医療特約を付加、または一時金を高めに設定する方法があります。
まとめ:一時金の必要額は「治療費+生活費+先進医療」で決める
三大疾病一時金は、最低100万円、安心を求めるなら500万〜1000万円が目安です。保障額を決める際は、収入や家計、治療リスクを踏まえて判断しましょう。
加入前には支払条件・回数・免責期間を必ず確認し、複数の商品を比較することが重要です。
三大疾病一時金に関する公的情報リンク
一時金額を決める際には、公的制度や信頼できる統計データを参考にすると安心です。以下は公式情報源へのリンクです。
制度・情報源 | 概要 | 公式リンク |
---|---|---|
高額療養費制度 | 医療費が高額になった場合、自己負担上限を超えた分が払い戻される制度。 | 厚生労働省 |
先進医療制度 | 保険診療と併用可能な先進医療の一覧や費用が確認できる。 | 厚生労働省 |
疾病別医療費統計 | 病気ごとの医療費や入院日数などの統計情報。 | 厚生労働省 医療費統計 |
日本脳卒中学会 | 脳血管疾患の治療ガイドラインや統計データを公開。 | 日本脳卒中学会 |
国立がん研究センター | がん治療に関する最新の統計・治療法情報。 | 国立がん研究センター |
監修者からひとこと
スマホdeほけん編集部監修者
ファイナンシャルプランナー
一時金の設定は、過不足のない保障を目指すことが大切です。高額すぎる設定は家計を圧迫しますが、低すぎるといざというときに不足します。
公的制度・既存の保険・貯蓄を踏まえて「最適額」を算出し、必要なら専門家に相談しましょう。