
「終身保険を解約したいけれど、本当に大丈夫?」と悩んでいませんか。終身保険は万が一に備える大切な保障であると同時に、貯蓄機能も持つ商品です。解約にはリスクや後悔につながるケースもあります。本記事では、終身保険を解約して後悔するパターンや、見直し時のポイントを専門家の視点で解説します。
最後まで読むことで、解約すべきかどうかの判断基準が明確になり、家計にやさしい保険の見直し方法も理解できます。
終身保険を解約して後悔する3つのケース
終身保険を解約する前に、解約後に後悔しやすい代表的なケースを知っておきましょう。
次のケースは特に注意が必要です。
1. 保障がなくなり家族が困る
終身保険は死亡保障を一生涯持ち続けられるのが特徴です。解約すると、その保障は完全になくなります。
特に扶養家族や小さな子どもがいる場合、万が一の際に生活費や教育資金を残せないリスクが高まります。
2. 解約返戻金が払い込み額を下回る
貯蓄性のある終身保険でも、加入から短期間で解約すると、解約返戻金は支払った保険料より少なくなるのが一般的です。
特に「低解約返戻金型」では払込期間中の返戻率が低く、70%程度になることもあります。
3. 再加入ができなくなる
終身保険を解約して再度加入しようとしても、健康状態や年齢によっては審査に通らない可能性があります。
また、新たな保険の保険料は、加入時の年齢が上がることで高額になる傾向があります。
注意ポイント
解約は一度行うと元に戻せません。家族の保障ニーズを必ず確認しましょう。
終身保険を解約する前に確認すべき注意点
解約を検討する際には、次のポイントを必ず確認してください。
これらを理解せずに手続きを進めると、損失につながることがあります。
税金の発生
解約返戻金が払い込み総額を上回る場合、差益部分に対して一時所得として課税されます。
確定申告が必要になるケースもあるため、タイミングや金額に注意しましょう。
無保険期間のリスク
新しい保険に加入する前に解約してしまうと、無保険の期間が発生することがあります。
保険見直しは、必ず新しい契約の成立後に解約を行いましょう。
終身保険を解約するか迷ったときの対処法
「解約するかどうか判断できない」という方は、次の対応策を検討してください。
1. 払済保険に変更する
払済保険とは、保険料の支払いをやめ、解約返戻金をもとに一生涯の保障を継続する方法です。
保険金額は減額されますが、保障を残したい方には有効な手段です。
2. 延長定期保険にする
解約返戻金を原資に、一定期間のみ保障を続ける方法です。
期間は短くなりますが、死亡保障額を維持できます。
3. 契約者貸付を利用する
契約者貸付制度を利用すれば、解約返戻金の一部を資金として借りることが可能です。利息はかかりますが、保険を解約せずに一時的な資金ニーズに対応できます。
保険契約は継続されるため、保障を維持しながら柔軟な資金繰りが可能です。
4. 保障額の減額
保障額を減らすことで、毎月の保険料を軽減することができます。家計の見直しをしたい方に有効な選択肢です。
減額後も保障内容を確認し、必要な範囲が確保されているか見直しましょう。
5. 保険料の見直し
特約の削除や保険期間の変更などにより、保険料の負担を抑えることができます。不要な保障を減らせば、契約を維持しながら節約が可能です。
保険会社や担当者に相談して、プランの再設計を検討してみましょう。
注意ポイント
保険会社によって選択できる方法は異なるため、契約内容を必ず確認しましょう。
解約の判断ポイント
終身保険を解約すべきかどうかを判断するには、次の基準をチェックしてください。
判断基準 | 解約を検討 | 解約を避ける |
---|---|---|
家族の生活費保障 | 不要(独身など) | 必要(扶養家族あり) |
解約返戻金の水準 | 払込満了後 | 払込期間中 |
再加入の可能性 | 健康で若い | 健康状態に不安あり |
FPに聞く!終身保険の見直しに関するリアルな疑問
34歳女性の質問にFPが答える形式で、よくある悩みを解決します。

34歳・女性
終身保険の解約を考えていますが、やっぱりやめた方がいいですか?
スマホdeほけん
家族構成や目的によります。葬儀資金や老後資金を兼ねているなら、解約は慎重に考えましょう。


34歳・女性
払済保険ってどんな仕組みですか?
スマホdeほけん
保険料の支払いをやめて、その時点の返戻金をもとに終身保障を継続する仕組みです。


34歳・女性
途中解約で損しやすいタイミングは?
スマホdeほけん
払込期間の途中です。特に10年未満だと返戻率が低く、支払った保険料を下回ることが多いです。

よくある質問(Q&A)
Q1. 終身保険を解約すると税金はかかりますか?
A. 解約返戻金が払い込み額を上回る場合、その差額に対して一時所得として課税されます。
Q2. 払済保険と延長定期保険の違いは?
A. 払済保険は保険金額が減っても一生涯保障、延長定期保険は金額は維持できますが期間が限定されます。
Q3. 解約返戻金はいつ受け取れますか?
A. 解約手続き後、通常1~2週間程度で指定口座に振り込まれます。
Q4. 終身保険を減額することはできますか?
A. はい。保障額を減額し、保険料を下げる方法があります。契約内容により対応可否が異なります。
Q5. 再加入は簡単にできますか?
A. 年齢や健康状態で加入できないことがあります。解約前に新しい保険の審査を通すことが重要です。
まとめ|終身保険の解約は慎重に判断を
終身保険は、一度解約すると元に戻せない商品です。特に保障が必要な時期に解約してしまうと、家計に大きなリスクが生じます。
「保険料が高い」「資金が必要」といった理由で解約を検討する場合も、払済保険や減額など代替策を考えてから決断しましょう。
後悔しないために、必ず専門家や保険会社に相談することをおすすめします。