

スマホdeほけん編集部監修者
ファイナンシャルプランナー
保有資格
AFP・2級FP技能士
専門分野・得意分野
生命保険・社会保障・金融全般に精通。保険業界での実務経験をもとに、ユーザー目線で正確かつ中立的な情報発信を行っています。
健康診断で「総ビリルビン値が高い」と指摘された経験がある方の中には、今後の医療費や保険加入に対して不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
総ビリルビンは肝機能や血液の代謝に関係する重要な指標であり、慢性肝疾患や溶血性疾患のサインとなることもあります。こうした既往歴がある場合、一般の医療保険に加入するハードルが高くなる傾向があります。
本記事では、総ビリルビン値の異常歴がある方に向けて、引受基準緩和型医療保険の仕組みと加入時の注意点を詳しく解説します。
総ビリルビン値が示す意味とリスク
総ビリルビンとは、古くなった赤血球が壊されて生じる「間接ビリルビン」と、肝臓で処理されてできる「直接ビリルビン」の合計値です。
成人の正常値は0.2〜1.2mg/dL程度とされており、これを超える場合は肝炎、肝硬変、胆道障害、または遺伝性疾患(ジルベール症候群など)の可能性もあります。
引受基準緩和型医療保険とは
通常の医療保険とは異なり、告知項目が限定的で、持病や異常値があっても加入しやすい設計となっています。
例えば「過去2年以内に入院・手術をしたか」といった簡易な告知だけで審査されるため、ビリルビン値の異常があっても該当しないケースもあります。
注意ポイント
ビリルビン値の異常が肝疾患に関連する場合、一部保障が対象外となる「部位不担保条件」が付く可能性があります。
こんな方におすすめ
以下のような状況に該当する方は、引受基準緩和型医療保険の検討がおすすめです。
1. ジルベール症候群と診断された
良性の遺伝疾患であるジルベール症候群は、治療不要なケースが多く、緩和型保険の審査にも通りやすいことがあります。
ただし、告知内容や検査結果によって判断されるため、加入前に保険会社と相談しましょう。
2. 慢性肝炎の治療歴がある
治療後一定期間が経過し、症状が安定していれば、引受基準緩和型で加入可能なケースがあります。
肝疾患の経過や最新の検査結果を準備しておくとスムーズです。
3. 健康診断で高ビリルビン値を指摘された
精密検査で問題がなければ、緩和型医療保険の加入に影響しないこともあります。
一時的な上昇か、慢性的な異常かの判断が重要です。
4. 一般の医療保険に落ちた
過去にビリルビン値の異常で医療保険に断られた経験がある方にも、引受基準緩和型は選択肢になります。
診療履歴と告知内容を整理した上で再挑戦を検討しましょう。
5. 最低限の入院保障だけ確保したい
保険料を抑えて必要な保障だけ得たい方にも適しています。
通院や手術特約を外すことで、より加入しやすくなります。
FPに聞く!総ビリルビン値が高い人の保険選び
総ビリルビン値の異常を指摘された方から寄せられる質問に、ファイナンシャルプランナーが回答します。

42歳・男性
健康診断で総ビリルビン値が高いと指摘されました。この場合、通常の医療保険には入れませんか?
スマホdeほけん
通常の医療保険は、肝機能異常の指摘歴があると加入が難しいことがあります。ただし、異常の原因が良性で、症状が安定していれば加入できる場合もあります。


42歳・男性
緩和型医療保険なら加入できるのでしょうか?
スマホdeほけん
はい、引受基準緩和型医療保険なら加入の可能性が高いです。告知項目が限定的なので、過去に軽度の異常があっても問題ないケースがあります。


42歳・男性
加入時に注意するポイントは?
スマホdeほけん
一番重要なのは、部位不担保条件や免責期間の有無を確認することです。肝疾患が給付対象外になる場合があるため、契約書をよく読みましょう。


42歳・男性
保険料の目安はどれくらいですか?
スマホdeほけん
緩和型医療保険は通常よりやや高めで、月額3,000円~5,000円程度が目安です。入院保障を中心に組むとコストを抑えられます。

よくある質問(Q&A)
Q1. 総ビリルビン値が高いと、医療保険には入れませんか?
A. 通常の医療保険では加入が難しい場合があります。
引受基準緩和型医療保険なら、過去の異常値があっても加入できる可能性があります。
Q2. ビリルビン値が高いと、どんな病気の可能性がありますか?
A. 肝炎、肝硬変、胆道閉塞、遺伝性疾患(ジルベール症候群など)が代表例です。
精密検査で原因を把握することが大切です。
Q3. 保険加入の際、ビリルビン値は必ず告知が必要ですか?
A. 告知内容は保険会社によりますが、肝疾患に関連する項目がある場合は申告が必要です。
虚偽告知は給付拒否や契約解除の原因になります。
Q4. 緩和型医療保険の保険料は高いですか?
A. 一般の医療保険に比べるとやや高めですが、加入できるメリットは大きいです。
月額3,000円~5,000円程度が目安です。
Q5. 緩和型医療保険で、肝疾患の保障は受けられますか?
A. 一部対象外となるケースがあります。
契約前に「特定部位不担保」条件を確認しましょう。
まとめ
総ビリルビン値の異常は健康リスクと保険加入の障壁となることがありますが、引受基準緩和型医療保険なら加入の道が開かれます。
自分の健康状態や病歴に応じた保障を選び、万が一の医療費負担に備えましょう。複数社の保険内容を比較検討することで、より納得のいく選択が可能になります。
監修者からひとこと
スマホdeほけん編集部監修者
ファイナンシャルプランナー
総ビリルビン値の異常は見逃されがちですが、肝機能や血液の健康状態を把握する上で重要なサインです。
引受基準緩和型医療保険は、持病や数値異常がある方でも最低限の備えを確保できる制度設計になっており、医師のフォローを受けながら適切な保険選びを進めることが望ましいです。