【迷わない結論】医療保険の不要論は本当?無駄かどうかを家計・老後資金・先進医療までプロが徹底解説

スマホdeほけん編集部監修者

ファイナンシャルプランナー

保有資格

AFP・2級FP技能士

専門分野・得意分野

生命保険・社会保障・金融全般に精通。保険業界での実務経験をもとに、ユーザー目線で正確かつ中立的な情報発信を行っています。

「医療保険は不要」と聞いて戸惑う人が増えています。公的制度が厚い一方で、差額ベッド代や収入減は自己負担として家計に直撃します。

本記事は、不要論の根拠と落とし穴を整理し、貯蓄・コスパ・資産形成・老後資金の観点から、あなたに最適な結論を導く実践ガイドです。

結論と全体像:不要論は一理あるが「条件付き」。設計次第で最小コスト化

高額療養費や傷病手当金があるため、十分な流動資産と強い福利厚生があれば縮小や不要判断も可能です。

一方で、公的制度の対象外費用と長期療養時の収入減は無視できません。一時金中心の薄型設計にすればコスパを保ちつつ備えられます。

医療保険不要論の根拠:公的医療と貯蓄で足りるケース

国民皆保険で自己負担は原則3割、高額療養費で上限管理、就労不能時は傷病手当金が家計を下支えします。平均的な入院であれば、貯蓄で対応できる世帯もあります。

ただし、制度は「治療費」中心。医療以外の出費と収入減は別枠で考える必要があります。

特徴 メリット 注意点
公的医療保険 自己負担3割&高額療養費で上限 差額ベッド代・食事・交通・家事外注は対象外
民間医療保険 対象外費用や収入減に備えやすい 設計次第で割高化。重複特約に注意
変額保険 保障+長期の資産形成を両立 価格変動リスク。目的別管理が前提
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必要性の再検討:対象外費用・先進医療・長期化リスク

差額ベッド代は任意でも希望者が多く、入院食事代や交通・付き添い・家事外注費が積み上がります。さらに先進医療は実費で高額になり得ます。

治療が長引けば傷病手当金が切れる局面も想定し、一時金+通院給付+就業不能保険の組み合わせでカバーする戦略が有効です。

あなたは不要?必要?5つの判定ポイント(まずはここから)

次のリストで現在地を把握し、足りない部分だけを補いましょう。導線の各項目で具体策を解説します。

判定は「家計の耐久力」と「治療の選択肢」を軸に行います。

1. 十分な流動資産(生活費12か月分)

生活費一年分の現金同等物があり、対象外費用も吸収できるなら縮小・不要の選択肢が見えます。教育資金等は別枠で管理しましょう。

不足する場合は、入院・診断の一時金を優先し、短期のキャッシュ不足を補う設計が現実的です。

2. 家計余力と保険料比率(10%目安)

保険料総額が手取りの10%超なら過剰の兆し。重複特約を外し、入院日額よりも一時金重視でコスパを高めます。

固定費の最適化は資産形成の起点。余力はNISA・iDeCoへ振り分けましょう。

3. 福利厚生・団体保険の厚み

団体医療や傷病手当金が厚ければ個人契約は薄く。退職で切れるため、終身のミニマム契約で空白を回避します。

年1回は保障の棚卸しを行い、会社ルール変更に備えましょう。

4. 健康不安・要観察所見の有無

告知が通りやすい今が好機。通常告知での加入可否を確認し、必要なら条件付き承諾や待ち期間の扱いも精査します。

告知緩和型は最後の選択肢。まずは一般型での承諾を目指すのが定石です。

5. 先進医療や自由診療への備え意向

治療の選択肢を広げたいなら、先進医療特約とがん診断一時金を厚めに。用途自由の一時金は生活費にも充当できます。

遠方通院や滞在費も見込み、通院給付の有無を確認しましょう。

注意ポイント

「主契約+医療特約」だけだと、主契約失効時に医療が消えることがあります。医療は独立契約が安心です。

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ミニマムで強い設計:実務で効く3コンボ

短期入院・外来中心の時代は、日額主義よりも一時金主義が家計実務に合います。就業不能リスクは別枠で管理します。

以下の3点セットを基礎に、家計余力で加減しましょう。

1. 入院一時金(初回入院時にまとまって)

短期入院でも使いやすく、差額ベッド代や初期費用の立替に有効。用途自由が強みです。

金額は家計3か月分の固定費ギャップを目安に設定します。

2. がん診断一時金(回数・待機期間要確認)

再発・二次治療を見据え、複数回給付・間隔短めのプランが実務的。通院・放射線・薬物治療まで視野に。

がん罹患時の生活費の谷を埋め、治療の選択肢を確保します。

3. 就業不能保険(免責・給付期間を最適化)

長期療養で傷病手当金が途切れる局面に備える保険です。住宅ローンや教育費の山を意識し、必要額を算出します。

精神疾患の取扱いや支払要件の厳しさは商品差が大きい点に注意しましょう。

4. 先進医療特約(実費型)

陽子線・重粒子線など高額治療の技術料に対応。保険料は軽く、費用対効果が高いことが多い特約です。

提携医療機関や支払限度、通算限度も確認しましょう。

5. 通院給付(外来中心の治療に対応)

短期入院後の外来や在宅治療で効きます。通院のみ給付の可否や起算条件を要チェックです。

通院交通費や家事外注費にも充てられ、実務での満足度が高い給付です。

設計のコツ

「変額保険で資産形成+医療は薄型」の分離も有効です。保障と運用の口を分けて、目的別に最適化しましょう。

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FPに聞く!医療保険不要論のリアル(インタビュー)

読者代表(34歳女性)がFPに率直な疑問をぶつけました。傷病手当金や家計、就業不能保険の活用まで具体的に掘り下げます。

34歳・女性

医療保険は不要という意見を見ます。本当に外して大丈夫?

スマホdeほけん

十分な流動資産があり、対象外費用と収入減を吸収できるなら縮小は可能です。ただ、多くの世帯は一時金を薄く持つほうが家計が安定します。

34歳・女性

傷病手当金があるなら就業不能保険はいりませんか?

スマホdeほけん

支給は最長1年6か月で、基準も就労不能に限定です。長期化や復職可否の不確実性に備え、就業不能保険で谷を平準化すると安心です。

34歳・女性

先進医療や自由診療への備えはどこまで必要?

スマホdeほけん

確率は高くないですが、発生時の金額インパクトが大きい領域です。先進医療特約+がん診断一時金の組み合わせが費用対効果に優れます。

34歳・女性

家計のコスパ重視なら、どの特約を残せばいい?

スマホdeほけん

入院一時金とがん診断一時金、先進医療を優先。日額は小さめにし、通院給付の条件が良い商品を選ぶと支出効率が上がります。

34歳・女性

資産形成との両立は?変額保険は使いますか?

スマホdeほけん

NISA・iDeCoをコアに、変額保険は長期・分散で補助的に。保障と運用を分け、家計のキャッシュフローに無理がない配分にしましょう。

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よくある質問(Q&A)

Q&A

Q1. 「元が取れないから不要」は正しい?

A. 保険は儲ける商品ではありません。発生確率は低いが打撃が大きい支出を平準化する道具です。家計の耐久力で要否を決めましょう。

Q2. 公的制度だけで十分な世帯は?

A. 流動資産が厚く、福利厚生も強い世帯は縮小可。ただし退職後の空白と先進医療は最小限カバーを推奨します。

Q3. どのタイプの医療保険が使いやすい?

A. 短期入院が主流の今は、一時金型+通院給付が実務向き。日額型は小さく、給付トリガーの条件を重視しましょう。

Q4. 退職後に加入しても間に合う?

A. 告知が厳しく、保険料も高くなります。現役のうちに終身ベースを確保し、退職時の空白を避けましょう。

Q5. 見直しのタイミングは?

A. 誕生日前(年齢区切り)とライフイベント時が好機。重複特約削減で保険料を圧縮し、老後資金へ回しましょう。

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まとめ:不要論は「条件次第」。薄く広く、一時金で家計を守る

公的制度と貯蓄が厚い世帯は縮小や不要も選択肢ですが、多くの家庭では対象外費用と収入減がボトルネックです。入院・がんの一時金と先進医療、必要に応じて就業不能保険を薄く持ち、保険料は資産形成へ振替える設計が現実解です。

迷うなら、家計全体でシミュレーションし、FPの第三者視点で最小コストの備えに整えましょう。

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監修者からひとこと

スマホdeほけん編集部監修者

ファイナンシャルプランナー

医療保険の議論は「制度の厚さ」と「家計の耐久力」の掛け合わせで結論が変わります。平均論ではなく、対象外費用・通院中心治療・収入減まで入れたキャッシュフローで判断することが重要です。特に退職前後の保障の空白は軽視されがちなので、現役中に終身ベースを確保しておきましょう。

見直しでは、重複特約の整理と一時金中心の再設計がコスト最適化に直結します。余力はNISAやiDeCo、必要に応じて変額保険で長期の資産形成へ。保障と運用を分けて管理する姿勢が、長い人生のリスクを賢く乗りこなす近道です。

2025年09月度

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