

スマホdeほけん編集部監修者
ファイナンシャルプランナー
保有資格
AFP・2級FP技能士
専門分野・得意分野
生命保険・社会保障・金融全般
「収入保障保険って本当に必要なの?」「そもそもどう使う保険?」
そんな疑問を抱えている方は少なくありません。
毎月保険料を払っていても、実際に給付を受ける機会がなければ“もったいない”と感じるのは自然なこと。
一方で、いざというときに生活が破綻しないための備えとして有効な保険でもあります。
この記事では「収入保障保険が必要ない人の特徴」「なぜ“いらない”と言われるのか」「見直すべきポイント」などを解説します。
収入保障保険とは?仕組みと役割をおさらい
収入保障保険とは、契約者が死亡または高度障害になったときに、毎月決まった金額が給付される保険です。命保険の一種ですが、一括ではなく年金のように分割して支払われるのが特徴です。
たとえば、契約者が30歳で加入し、60歳までの保障期間を設定した場合。
40歳で亡くなれば、残りの20年分(240ヶ月)に相当する金額が毎月支払われます。
「収入保障保険は必要ない」と言われる理由
ネット上では「収入保障保険はいらない」という意見を見かけることがあります。その背景には、家庭の状況によって必要性が薄れるという事情があります。
たとえば、すでに十分な貯蓄や資産運用によって備えができている家庭では、万が一のときに保険金で生活費を補う必要がないと判断されることがあります。
また、共働きで収入源が複数ある家庭では、一人の収入に依存しない家計となっているため、万が一の際も家計が破綻するリスクは低くなります。
さらに、子どもがすでに独立している場合は、教育費や生活費の支出が減っており、遺された家族の生活を保障する必要性も小さくなります。
このように、家庭の経済状況やライフステージによっては、収入保障保険の必要性が低くなることから、「いらない」と判断されるケースがあるのです。
収入保障保険が必要な人の特徴とは?
一方で、収入保障保険が非常に重要な備えとなるケースもあります。
たとえば、子育て中で一家の収入源が一人に限られている家庭では、もしもの事態が起きた場合に備えて、遺された家族の生活費を保障する手段として活用できます。
また、住宅ローンや子どもの教育費などの大きな支出が残っている場合は、収入が途絶えることによる家計への影響が大きいため、備えが必要とされます。
さらに、自営業やフリーランスなど、会社の団体保険や死亡退職金制度に頼れない立場の人にとっては、自分で必要な保障を準備しておくことが欠かせません。
収入保障保険が必要かどうかを判断する際は、「収入が止まったときに生活が成り立つかどうか」という視点で検討することが大切です。
“必要ない”のか“今は必要ない”のかを見極める
収入保障保険を見直すタイミング
- 子どもが独立した
- 住宅ローンを完済した
- パートナーも安定した収入を得るようになった
- 貯蓄が十分にできた
こうしたタイミングでは「今は必要ない」という判断が妥当です。
ただし、「本当に今後も不要か?」は定期的な見直しが欠かせません。
収入保障保険を見直す前に
“本当に収入が途絶えても生活に困らない状態か”を客観的に確認しておきましょう。
収入保障保険のしくみと年金受取の流れ
収入保障保険は、被保険者に万一のことがあった場合に、家族が毎月または一定期間ごとに年金形式で給付金を受け取れる保険です。
死亡保障を一括で受け取るタイプと異なり、生活費を補うために分割で給付金を受け取れるのが特徴です。
年金受取総額と最低保証期間
収入保障保険では、契約時に設定した期間中に死亡・高度障害状態になると、遺族に年金形式で給付金が支払われます。
保険料払込期間終了後も、最低保証期間内であれば一定額の年金を受け取れる仕組みです。
年金受取の具体例(ケース別)
ケース1では、死亡・高度障害後から満期までの年金受取回数が最低保証期間を上回る場合です。受け取り総額が多くなります。
ケース2では、死亡・高度障害後すぐに満期を迎えた場合でも、最低保証分の年金を受け取れます。
これにより、早期にリスクが発生した場合でも、遺族の生活資金が一定期間確保されます。
Q&A
Q1. 収入保障保険は掛け捨て型が多いの?
A. 多くの商品が掛け捨てですが、その分、保険料が割安に設定されています。
Q2. 共働きならいらない?
A. 片方の収入がなくなっても生活に支障が出ないなら不要なケースもあります。
Q3. 子どもが社会人なら見直すべき?
A. 教育費などの必要性が減るため、見直しのタイミングといえます。
Q4. 定期保険との違いは?
A. 定期保険は一括で給付、収入保障保険は月額で給付される点が異なります。
Q5. 途中で保険金額を変更できますか?
A. 商品によりますが、基本的に契約時の内容から変更は難しいことが多いです。
まとめ
収入保障保険は、家庭の状況によって“必要な人”と“必要でない人”がはっきり分かれる保険です。
重要なのは、「誰かにとって不要」ではなく、「自分の家庭にとって今、本当に不要なのか」を判断すること。
保険は一度入ったら終わりではなく、ライフステージに応じて柔軟に見直すことが賢い選択です。
監修者からひとこと
スマホdeほけん編集部監修者
ファイナンシャルプランナー
収入保障保険は“将来の生活を守る保険”です。「もういらない」と判断できるのは、保障が必要だった時期をきちんと乗り越えたからこそ。ただし、不要に感じても、何かあった時に本当に生活に困らないかどうかを一度冷静に見つめ直すことが大切です。保険を手放すのも賢い判断のひとつですが、それは十分な備えがある人に限られます。“安心してやめる”ための条件がそろっているかどうかを見極めてから決断しましょう。