

スマホdeほけん編集部監修者
ファイナンシャルプランナー
保有資格
AFP・2級FP技能士
専門分野・得意分野
生命保険・社会保障・金融全般に精通。保険業界での実務経験をもとに、ユーザー目線で正確かつ中立的な情報発信を行っています。
病気やけがで会社を休まざるを得ないとき、給与の支払いが止まってしまうと生活に不安が生じます。そんなときに頼れるのが「傷病手当金」です。本記事では、傷病手当金の正しい計算方法や、受給条件、注意点を詳しく解説します。
傷病手当金の概要
傷病手当金は、健康保険の被保険者が業務外の事由による病気やけがで働けなくなった場合に支給される給付金です。受給には、以下の条件を満たす必要があります。
・業務外の病気やけがで療養していること
・労務不能であること(医師の証明が必要)
・連続3日間の待期期間後、4日目以降も仕事に就けないこと
・給与の支払いがない、または減額されていること
傷病手当金の計算方法
支給額は「標準報酬日額の3分の2相当額」で計算されます。標準報酬日額は、直近12か月の標準報酬月額の平均を30日で割って算出されます。
項目 | 内容 | 備考 |
---|---|---|
標準報酬月額 | 300,000円 | 例として設定 |
標準報酬日額 | 10,000円 | 月額÷30日 |
支給額 | 6,667円 | 10,000円×2/3 |
1日あたりの支給額に、労務不能の日数を掛けて算出されます。
以下に、傷病手当金を計算するうえで気を付けたいポイントを整理しました。
傷病手当金を計算する上での注意点
1. 標準報酬月額の確認
傷病手当金は標準報酬月額に基づいて計算されるため、自身の報酬額を正しく把握しておくことが大切です。
2. 待期期間の扱い
支給開始には3日間の連続した待期期間が必要です。この期間は無給でもカウントされます。
3. 支給期間の上限
傷病手当金の支給は最長で1年6か月までです。それを超えると支給は停止されます。
4. 復職と再発の取り扱い
一度復職しても、同じ傷病が再発した場合には再申請が可能なケースがあります。
5. 他の制度との併用
労災保険や障害年金など、他の公的制度と重複して受け取れないことがあるため、注意が必要です。
注意ポイント
標準報酬月額が変動する可能性のある方や、休職中に給与が一部支給される場合は、実際の支給額が異なることがあります。
医療保険や就業不能保険の重要性
傷病手当金だけでは生活費をカバーしきれないこともあります。そんなときは、医療保険や就業不能保険が頼りになります。
特に自営業の方や、手当の対象外となる方は、民間保険によるリスクヘッジが重要です。
まとめ
傷病手当金は、病気やけがで働けないときに支給される大切な制度ですが、計算方法や支給条件に注意が必要です。
正しい理解と、医療保険や就業不能保険などによる補完で、安心した生活を守ることができます。
監修者からひとこと
スマホdeほけん編集部監修者
ファイナンシャルプランナー
傷病手当金は会社員の生活を支える大切な制度です。ただし、その内容をよく理解し、不足を補う民間保険の活用を検討することが、将来的な安心につながります。
特に長期の療養が想定される場合には、就業不能保険や所得補償保険などの選択肢が心強い味方になります。