

スマホdeほけん編集部監修者
ファイナンシャルプランナー
保有資格
AFP・2級FP技能士
専門分野・得意分野
生命保険・社会保障・金融全般に精通。保険業界での実務経験をもとに、ユーザー目線で正確かつ中立的な情報発信を行っています。
「貯蓄型生命保険って本当にお得?」「どんなデメリットがあるの?」と疑問を感じていませんか。
貯蓄型生命保険は保障と貯蓄を両立しますが、契約条件を誤解すると家計や資産形成に深刻な影響が及ぶ可能性があります。
本記事では、貯蓄型生命保険の主なデメリットと選び方、注意点をFP視点で詳しく解説します。
貯蓄型生命保険の主なデメリット
貯蓄型生命保険には、契約前に理解しておくべき重要な注意点があります。
1. 保険料が高額になる
保障と貯蓄の両方を含むため、定期型や掛け捨て型よりも保険料は大幅に高くなります。
家計の長期的な負担を正確に把握し、支払能力を超えない契約が必要です。
2. 解約返戻金の元本割れリスク
契約初期に解約すると、支払った保険料の総額を下回る返戻金しか受け取れず、元本割れが生じます。
短期解約が想定される場合は貯蓄型の選択を慎重に検討すべきです。
3. 途中解約の自由度が低い
資金が拘束され、急な支出やライフプラン変更時に高額な解約コストが発生します。
将来の柔軟な資金調達を重視する家庭には不向きです。
4. インフレによる実質価値低下
返戻金の額面は固定か低金利のため、インフレにより実質的な価値が目減りします。
長期契約では物価上昇リスクを必ず考慮することが重要です。
5. 資産形成手段として非効率
金融商品の運用利回りと比較すると、返戻率は低めで効率的な資産形成手段とは言えません。
NISAやiDeCoなど他の資産形成と併用する戦略が推奨されます。
貯蓄型生命保険を選ぶ際のチェックポイント
これらのデメリットを踏まえた上で、次のポイントを確認することが重要です。
1. 家計負担の継続可能性
他の支出(教育費・住宅費)を含めたうえで、保険料が無理なく支払えるかを長期的な視点で確認します。
家計破綻を避けるため、支払可能額の上限を明確に設定する必要があります。
2. 必要保障額と返戻率のバランス
過剰な保障や不必要な貯蓄機能を避け、必要保障額と返戻金額を最適化する設計が求められます。
保障と資産形成の両立にはバランスの取れた契約が不可欠です。
3. 払込期間とライフプランの整合性
安定収入がある期間に払い込みを完了し、老後の固定費を抑える設計を行います。
4. インフレ耐性の確認
返戻金や保障額がインフレにどの程度対応できるかを確認し、長期的な物価上昇を考慮します。
5. 専門家による診断
FP(CFPレベル推奨)や保険専門家に、契約内容と家計状況の適合性を客観的に診断してもらいます。
第三者の視点が将来的な誤った契約選択を防ぐ鍵となります。
注意ポイント
貯蓄型生命保険は「保障・家計負担・資産形成」の3要素を総合的に評価し、短期的な返戻率や特典に惑わされない判断が必要です。
終身保険のしくみと受け取れる給付金
終身保険は、死亡保障と資産形成の両方を目的とした保険です。契約内容によっては、保障の開始時期や払込期間がライフプランに大きく影響します。
ここでは、終身保険の基本的なしくみと給付金の種類を確認しましょう。
保障内容と払込期間の関係
終身保険では、契約時から死亡保障が開始され、保険料の払込が完了した後も保障は一生涯続きます。
払込期間は契約時に選べ、短期払や終身払が一般的です。
受け取れる主な給付金
終身保険で受け取れる主な給付金は、次の2種類です。
給付金の種類 | 給付を受け取れる条件 |
---|---|
死亡保険金 | 被保険者が亡くなった場合 |
高度障害保険金 | 所定の高度障害状態に該当した場合 |
これらの給付金は、遺族の生活保障や医療・介護費用に充てることが可能です。
Q&A|貯蓄型生命保険のデメリットに関するよくある疑問
Q1. 途中解約すると必ず元本割れしますか?
A. 多くの契約では初期に解約すると元本割れしますが、契約期間が長くなると返戻率が改善する商品もあります。
Q2. 資産形成目的なら他の金融商品と併用すべき?
A. はい。NISAやiDeCoなどの税制優遇商品と併用することで資産効率を向上できます。
Q3. 低解約返戻金型ならコストを抑えられる?
A. 保険料は抑えられますが、返戻金額が制限されるため長期計画が必要です。
Q4. インフレリスクへの対策はありますか?
A. インフレ対応型商品もありますが、資産分散と複数手段の併用が最も効果的です。
Q5. 保険選びで最も重視すべき点は?
A. 家計負担と保障のバランスを最優先し、返戻率や特典に惑わされず本質的なニーズに基づいて選択します。
まとめ
貯蓄型生命保険は、保障と資産形成を兼ね備える一方で、保険料負担や資金拘束といったリスクが存在します。
家計状況・ライフプラン・資産形成目標を踏まえ、専門家と共に無理のないプランを選ぶことが長期的な成功の鍵です。
監修者からひとこと
スマホdeほけん編集部監修者
ファイナンシャルプランナー
貯蓄型生命保険は、保障と貯蓄性の両立を図れる魅力的な商品ですが、契約条件や家計状況によっては適さないケースもあります。
特に資産形成を重視する方は、第三者の専門的アドバイスを受けながら、慎重にプランを設計することを推奨します。