

スマホdeほけん編集部監修者
ファイナンシャルプランナー
保有資格
AFP・2級FP技能士
専門分野・得意分野
生命保険・社会保障・金融全般に精通。保険業界での実務経験をもとに、ユーザー目線で正確かつ中立的な情報発信を行っています。
「伝染性紅斑(リンゴ病)」の感染が拡大しています。2024年5月11日までの1週間に報告された患者数は、過去10年間でこの時期として最多を記録しました。特に妊婦にとっては胎児に深刻な影響を及ぼすリスクがあり、厚生労働省は基本的な感染対策の徹底を呼びかけています。
リンゴ病の特徴と妊婦への影響
リンゴ病はパルボウイルスB19が原因で、発熱や倦怠感などかぜに似た初期症状の後に、顔や腕などに赤い発疹が出るのが特徴です。
大人や子どもでは軽症で済むことがほとんどですが、過去に感染歴のない妊婦が罹患すると、胎児の貧血や心不全、最悪の場合は流産や死産に至るケースもあります。
感染状況:地域別の感染拡大
国立健康危機管理研究機構によると、全国約2000の小児科定点医療機関の報告で、1医療機関あたりの平均患者数は1.14人。これはこの時期としては過去10年で最多の水準です。
都道府県 | 1医療機関あたりの患者数 | 感染傾向 |
---|---|---|
栃木県 | 4.19人 | 最も多い |
宮城県・山形県 | 3.23人 | 感染拡大中 |
北海道 | 2.87人 | 高水準 |
群馬県 | 2.60人 | 増加傾向 |
福島県 | 2.57人 | 感染拡大中 |
専門家の見解と今後の見通し
日本産婦人科感染症学会の山田秀人医師は、「感染は関東から北日本へ移行しており、秋頃まで続く可能性が高い」と指摘します。また、4〜5年周期で大流行する傾向があり、流行年には100人以上の胎児死亡が推計されていると警鐘を鳴らしています。
Q&A:リンゴ病と感染対策について
Q1. リンゴ病は大人もかかりますか?
A. はい。大人も感染しますが、症状は軽微で、発疹や関節痛が主です。妊婦の場合は胎児への影響が大きいため特に注意が必要です。
Q2. 感染の予防法はありますか?
A. 有効なワクチンや治療薬は存在しません。手洗い、マスク着用、体調不良者との接触回避など、基本的な感染予防が唯一の手段です。
Q3. 妊婦が感染したか不安な時は?
A. 産婦人科で血液検査による抗体チェックが可能です。過去の感染歴がある場合は重症化リスクは低いとされています。
Q4. 家族がリンゴ病にかかった場合は?
A. 妊婦は同居者からの感染を防ぐため、家庭内でもマスク、手洗い、タオルの使い分けなど感染対策が必要です。
Q5. 医療保険でカバーされますか?
A. 妊婦が感染によって入院や通院を要した場合、多くの医療保険では給付対象になります。契約内容を確認しましょう。
まとめ:感染症リスクに医療保険で備える
リンゴ病は多くの人にとっては軽症で済む疾患ですが、妊婦にとっては命に関わるリスクもある感染症です。感染対策と同時に、妊娠中のリスクに対応できる医療保険の備えも見直すべきタイミングといえるでしょう。
監修者からひとこと
スマホdeほけん編集部監修者
ファイナンシャルプランナー
妊娠期は身体の免疫が変化し、感染症リスクにさらされやすい時期です。リンゴ病のように、普段は軽症でも妊婦だけに重篤な影響をもたらす感染症に対しては、公衆衛生と保険両面からの備えが不可欠です。
妊娠が判明した時点で、医療保険の保障内容を確認し、万が一のための準備を進めることをお勧めします。