

スマホdeほけん編集部監修者
ファイナンシャルプランナー
保有資格
AFP・2級FP技能士
専門分野・得意分野
生命保険・社会保障・金融全般に精通。保険業界での実務経験をもとに、ユーザー目線で正確かつ中立的な情報発信を行っています。
既往症があると、保険の審査で断られるのではないかと不安に感じる方も多いでしょう。事実、持病や過去の治療歴が原因で、一般の医療保険に加入できないケースは少なくありません。
しかし、近年は「引受緩和型医療保険」という選択肢があり、既往症があっても加入しやすくなっています。この記事では、既往症の定義から引受緩和型保険の仕組み、メリット・注意点まで、FPの視点でわかりやすく解説します。
既往症とは?医療保険にどう影響する?
「既往症」とは、過去にかかったことのある病気や現在も治療中の疾患を指します。がん、糖尿病、高血圧など慢性疾患が代表的です。
通常の医療保険では、これら既往症が保険引受の際のリスクと見なされ、加入が制限される、または特定疾病の給付除外が設定されることがあります。
引受緩和型医療保険の特徴
引受緩和型医療保険は、一般の医療保険よりも健康状態に関する告知項目が少なく、過去に病気を患った人でも比較的加入しやすいのが特徴です。
多くの保険では「最近3か月以内に入院・手術を受けたか」「過去2年以内にがんなどで医師の診療を受けたか」など、簡易な質問に答えるのみで加入できます。
引受緩和型医療保険のメリットとデメリット
項目 | メリット | 注意点 |
---|---|---|
加入条件 | 告知項目が少なく、既往症があっても加入しやすい | 保障範囲や給付内容が限定される場合がある |
保険料 | 高年齢や既往症があっても加入可能 | 一般保険に比べ保険料が割高 |
保障開始 | 比較的早期に保障開始 | 加入後1年以内は一部給付制限あり |
統計から見る既往症と保険加入の現実
厚生労働省の「国民生活基礎調査(2022年)」によれば、40歳以上の約52.1%が何らかの通院・治療を受けており、既往症を持つ人の割合は年々増加傾向にあります。
また、生命保険文化センターの調査によると、50代の医療保険加入希望者の約23%が「過去の病歴が原因で加入を断られた経験がある」と回答しています。
既往症がある方の保険選びのポイント
既往症があるからといって、保険加入をあきらめる必要はありません。重要なのは、自分の病歴や治療歴を正しく把握し、それに適した保険商品を選ぶことです。
また、医師の診断書や通院履歴を整理しておくと、スムーズに保険会社へ相談できます。保障内容・保険料・給付制限などをしっかり比較検討し、信頼できる保険会社やFPに相談するのが得策です。
まとめ
既往症がある方でも、引受緩和型医療保険を利用すれば、いざという時の備えが可能です。病歴があるからこそ、経済的リスクに備える保険の重要性が高まります。
保険選びに悩む場合は、FPや専門家の助言を受けながら、無理なく続けられるプランを選ぶことが大切です。
監修者からひとこと
スマホdeほけん編集部監修者
ファイナンシャルプランナー
近年、既往症を持つ方が増えており、それに対応する保険商品のニーズも高まっています。特に引受緩和型医療保険は、その選択肢として非常に有効です。
ただし、加入のしやすさと引き換えに保障内容や保険料に違いがあるため、内容を十分に理解して選ぶことが重要です。健康に不安がある方こそ、保険の仕組みを正しく理解し、納得のいく選択をしてください。