

スマホdeほけん編集部監修者
ファイナンシャルプランナー
保有資格
AFP・2級FP技能士
専門分野・得意分野
生命保険・社会保障・金融全般
「夫ががんと診断され、治療費や生活費の負担が重い…」
「治療を続けたいけど、経済的にどうしたらいいかわからない」
がんの治療は長期にわたることも多く、働けない期間が生じたり、収入が減少することで生活費に困ってしまうケースも少なくありません。特に家計を支える立場のご主人が病気になった場合、治療費だけでなく生活そのものが苦しくなることもあります。
しかし、日本にはこうした状況を支えるための公的制度や支援があります。この記事では、「がん治療でお金がない」という状況に陥ったときに使える制度や対処法をわかりやすく解説します。
夫ががんでお金がないときに知っておきたい支援制度と必要性
困ったときに知っておきたい4つの支援制度
高額療養費制度で医療費の自己負担額を抑える
公的医療保険に加入している場合、医療費の自己負担額には上限があります。この制度を利用することで、治療費が一定額を超えた分は払い戻しされます。
傷病手当金で収入減少時の生活費を補う
会社員や公務員など健康保険に加入している場合、働けない期間の生活費を補うために傷病手当金を受け取れる可能性があります。支給額は標準報酬日額の約3分の2です。
障害年金の受給対象になるケースもある
がんの進行状況や治療内容によっては、障害年金の受給対象になることがあります。がんによる障害認定の基準に該当すれば年金を受け取れる可能性があります。
社会福祉協議会の貸付制度や自治体の助成金を活用する
医療費や生活費に困った場合、社会福祉協議会が行っている貸付制度や、各自治体の医療費助成・生活支援制度を利用できることもあります。窓口で相談してみましょう。
お金に困ったときに考えるべき対処法とポイント
経済的負担を減らすために考えるべき3つの対処法
公的支援制度をできるだけ活用する
高額療養費制度や傷病手当金、障害年金など、公的支援制度はすぐに申請できるものもあります。早めに情報収集し、使える制度をすべて確認しましょう。
医療機関のソーシャルワーカーに相談する
がん治療を行っている病院には、医療ソーシャルワーカーが在籍していることが多く、利用できる制度の案内や生活相談にのってくれます。
民間保険の給付金や加入済み保障を確認する
がん保険や医療保険に加入している場合、診断給付金や入院給付金などが受け取れることがあります。契約内容を確認し、請求手続きを進めましょう。
がん治療中の経済的な不安は、公的制度や支援を活用することで軽減できます。
一人で抱え込まず、相談窓口や制度を上手に利用しましょう。
よくある質問 Q&A
Q1. 高額療養費制度はどこで申請できますか?
A 加入している健康保険組合や協会けんぽ、市町村の国民健康保険窓口で申請できます。事前に「限度額適用認定証」を発行してもらうと、支払い時の負担を抑えられます。
Q2. 傷病手当金はがんでも受給できますか?
A はい。病気やけがで仕事を休み、給与が支払われない場合に受給可能です。がんによる長期療養中でも条件を満たせば対象となります。
Q3. 障害年金の対象になるがんは決まっていますか?
A がんの種類ではなく、治療内容や障害の程度によって決まります。進行がんや手術後の機能障害、再発・転移などが認定対象となるケースがあります。
Q4. 医療ソーシャルワーカーに相談すると何ができますか?
A 利用できる公的制度の案内、医療費や生活費の相談、必要に応じた各種手続きのサポートが受けられます。まずは主治医や看護師に相談しましょう。
Q5. 民間保険の給付金はすぐに受け取れますか?
A 診断書や請求書類を保険会社に提出し、審査が通れば数週間程度で給付されることが多いです。加入している保険の保障内容と手続き方法を確認しましょう。
まとめ
夫ががんになり、治療費や生活費で「お金がない」と悩む状況は、誰にでも起こりうる問題です。しかし、日本には高額療養費制度や傷病手当金、障害年金など、公的な支援制度が整備されており、活用することで経済的負担を軽減できる可能性があります。
また、医療機関のソーシャルワーカーに相談することで、利用できる支援を把握し、具体的な解決策を見つけやすくなります。さらに、加入している医療保険やがん保険の給付金を確認することも重要なポイントです。
経済的な不安を少しでも減らし、安心して治療に専念できるよう、公的制度や支援窓口を上手に活用しましょう。
監修者からひとこと
スマホdeほけん編集部監修者
ファイナンシャルプランナー
がんの治療は長期にわたるケースが多く、医療費だけでなく生活費の負担が大きくなることがあります。そのため、経済的な備えは治療と同じくらい重要なポイントとなります。公的制度を活用することは、家計を守るための現実的な対策といえるでしょう。
高額療養費制度や傷病手当金、障害年金など、利用できる支援は複数ありますが、それぞれ申請のタイミングや手続きが異なります。困ったときは医療機関のソーシャルワーカーや行政窓口に早めに相談することで、スムーズな支援活用が可能になります。
また、加入している民間の保険も活用できる場面があります。保障内容を確認し、必要であれば給付金の請求手続きを進めることが重要です。医療面だけでなく、経済的な安心も含めて備えることが、患者さんと家族の支えにつながります。