新入社員の就業意識に変化──6割超が希望企業へ就職、「定年まで働きたい」意向も増加

スマホdeほけん編集部監修者

ファイナンシャルプランナー

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AFP・2級FP技能士

専門分野・得意分野

生命保険・社会保障・金融全般に精通。保険業界での実務経験をもとに、ユーザー目線で正確かつ中立的な情報発信を行っています。

2025年春に入社した新入社員を対象としたNCBリサーチ&コンサルティング(福岡市)の調査により、近年注目される早期離職やジョブホッピングとは一線を画す「安定志向」が若年層に再び浸透し始めていることが明らかになりました。特に就職先に対する満足度の高さと、長期雇用を希望する割合の増加が注目されています。

希望企業への就職、過去最高の実現率

調査は2025年3月〜4月に九州・中国地方で実施され、878人の新入社員を対象に行われました。その結果、「希望どおりの会社に就職できた」と回答した人は62.4%に達し、調査開始以来の最高値となりました。「ほぼ希望どおり」を含めると実に96.9%となり、求職者優位の市場環境が若者の就職満足度を押し上げている構図が見て取れます。

また、就職先を選定する際に重視された要素として「会社の雰囲気・イメージ」がトップに挙げられ、社風や人間関係、働きやすさを重視する傾向が継続していることがわかりました。

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長期就労意向の顕著な上昇

「定年まで働きたい」と回答した新入社員は36.9%で、前年より8.6ポイント増加しています。この結果は、安定的な収入と雇用継続を求める若者のニーズを反映しており、経済不安や社会保障制度への不透明感が背景にあると考えられます。

一方、以前は注目されていた転職や起業への意欲は減少傾向にあります。働きながらスキルアップし、社内でキャリア形成を志す内向きの志向が強まっている様子がうかがえます。

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転職・独立志向は減少

キャリア志向 割合(%) 前年比
いずれは転職したい 11.6
自分に向かなければ転職したい 22.8
いずれは独立・起業したい 7.6
転職・独立志向(合計) 42.0 −11.5pt
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専門的見解:若年層の安定志向と社会環境の変化

NCBリサーチ&コンサルティングは「就職満足度の上昇が、長期就業意向の増加に寄与している」と分析しています。物価高や将来の年金制度不安など経済的な変動が続く中で、安定的な雇用と確実なキャリア設計を求める若者が増加していることを裏付けています。

特に近年は、非正規雇用や副業といった柔軟な働き方が広がる一方で、社会的信用や金融面では依然として正社員としての継続雇用が優位に位置づけられている点も、長期雇用を志向する背景といえるでしょう。

FPの視点:長期雇用志向と保障設計の重要性

ファイナンシャル・プランナーの視点からも、若年層の長期雇用志向が高まる中で、就業不能リスクに対する備えがより重要になります。特にうつ病や脳卒中などにより長期間働けなくなった際、企業の傷病手当や公的制度だけでは不十分なケースが多く見られます。

そのため、就業不能保険は長期キャリアを志向する20〜30代にとって欠かせない保障手段となります。加入時期が若ければ保険料も安く、保障内容を手厚くすることが可能です。さらに、民間医療保険や所得補償保険と組み合わせることで、生活費の確保と治療費の両面に対応できる設計が理想的です。

まとめ:就業意識の変化とライフプラン支援の重要性

今回の調査結果は、若年層におけるキャリア設計の価値観が再び「安定志向」にシフトしつつあることを示しています。企業にはこの変化を的確に捉え、長期的な人材育成と福利厚生の充実によって、従業員の定着率を高めることが求められます。

一方、個人においても、長期雇用に伴うリスク(病気・事故・精神疾患)に備える保険設計や資産形成の強化が不可欠です。自らの働き方と保障をリンクさせた総合的なライフプラン構築が、今後ますます重要となっていくでしょう。

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監修者からひとこと

スマホdeほけん編集部監修者

ファイナンシャルプランナー

若年層の就業観において「安定志向」が強まっている背景には、単なる企業への信頼感だけでなく、社会全体の構造的な変化──たとえば年金不安や医療費の増大といったファクターが密接に関係しています。

安定した雇用を前提とする一方で、その過程におけるリスク、すなわち精神疾患や生活習慣病による就労不能リスクにも目を向ける必要があります。就業不能保険や長期入院に備える医療保険は、いまや中堅世代のみならず、新社会人がキャリアの初期段階で選択すべきリスクマネジメントの一環となりつつあります。

これからの時代、ライフプランは「収入の確保」だけでなく、「保障の確保」を両輪で考えることが、安心して働き続けるための重要な鍵となるでしょう。

2025年06月度

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