

スマホdeほけん編集部監修者
ファイナンシャルプランナー
保有資格
AFP・2級FP技能士
専門分野・得意分野
生命保険・社会保障・金融全般に精通。保険業界での実務経験をもとに、ユーザー目線で正確かつ中立的な情報発信を行っています。
立ち仕事や力仕事、火や刃物を扱う業務など、飲食業は身体への負担が大きい業種のひとつです。ケガや病気によって一時的でも働けなくなると、収入が途絶え、生活に大きな影響を及ぼします。特に個人経営やフリーランスの飲食従事者は、公的保障に限界があるため、自助努力による備えが重要です。
この記事では、飲食業に従事する人が働けなくなったときに直面する課題と、それに備える保険や制度について詳しく解説します。
飲食業で多い就業不能の原因とは?
厚生労働省の「労働災害動向調査」によると、飲食業界では「火傷」「切創」「腰痛」「滑倒事故」などによる労働災害が特に多く、従業員10人あたり年1件以上の有害事象が報告されています。
また、過労による体調不良や、風邪や感染症による長期休業も多く、休業リスクが高い業種といえます。
フリーランス・個人経営者の「無収入リスク」
飲食業において自営業者や個人事業主は、労災や傷病手当金といった公的保障が適用されにくい場合が多く、働けない=無収入という状況に直面します。
数週間〜数か月の就業不能期間でも、家賃・光熱費・食費・スタッフの給料など多くの固定費がのしかかり、経営と生活の両面で大きな影響を受けることになります。
備えの要は「就業不能保険」
ケガや病気で働けない期間の収入を補う保険が「就業不能保険」です。これは、入院の有無にかかわらず、就労不能状態と診断された場合に、一定期間給付金を受け取れる仕組みです。
月10万〜30万円の給付設計が一般的で、生活費や事業継続費にあてることができます。特に店舗経営者には、長期療養を見据えた保険設計が欠かせません。
Q&A:飲食業の働けないリスクと保険について
Q1. ケガだけでなく病気でも保険の給付は受けられますか?
A. はい。病気による就労不能も対象になります。医師の診断と条件を満たせば、給付が開始されます。
Q2. 個人経営の飲食店でも加入できますか?
A. はい。収入証明ができればフリーランス・自営業者向けのプランがあります。経営者にこそ必要な保障です。
Q3. 就業不能保険はどれくらいの金額が理想?
A. 月の生活費+固定経費をカバーできる金額を目安に、20万〜30万円前後の設定が多いです。
Q4. 保険加入のタイミングはいつがよい?
A. 健康なうちに早めの加入がおすすめです。既往症があると条件が付くか、加入できないこともあります。
Q5. 公的制度では補えないのですか?
A. フリーランスや個人経営の場合、労災や傷病手当の対象外が多く、公的支援だけでは十分な補償を得るのは難しいのが実情です。
まとめ:働けないリスクに先手を打とう
飲食業に従事する方々は、業務上のリスクが高く、公的保障も十分とは言えません。だからこそ、ケガや病気で働けなくなったときの生活費・事業費の補填を自分で用意しておくことが必要です。
就業不能保険を活用し、安心して働き続けられる環境を今から整えておきましょう。
監修者からひとこと
スマホdeほけん編集部監修者
ファイナンシャルプランナー
飲食業は身体を酷使するうえ、労働時間も長く、突発的なケガや疲労の蓄積による体調悪化が起こりやすい業種です。公的制度の網から漏れやすいフリーランスや自営業者は、働けない間のリスクを個人でカバーしなければなりません。
「備えあれば憂いなし」の精神で、早めの保険加入と、収入の分散・蓄えづくりも並行して考えておくことをおすすめします。