

スマホdeほけん編集部監修者
ファイナンシャルプランナー
保有資格
AFP・2級FP技能士
専門分野・得意分野
生命保険・社会保障・金融全般に精通。保険業界での実務経験をもとに、ユーザー目線で正確かつ中立的な情報発信を行っています。
いまや10人に1人近くが生殖補助医療(体外受精・顕微授精など)で誕生している時代です。
厚生労働省と日本産科婦人科学会の統計によると、2021年には全出生児のうち約8.6%が不妊治療によるもの。これは年々増加傾向にあり、多くの夫婦にとって「他人事ではない」テーマになりつつあります。
しかし、不妊治療は費用が高額で、保険に入っていなかったことを後悔する声も少なくありません。
本記事では、不妊治療に対する保険適用の仕組みや民間医療保険の使い方、補助制度の併用方法まで詳しく解説します。
不妊治療は公的医療保険の対象になった?
2022年4月から、人工授精、体外受精(IVF/ICSI)などが保険適用対象となりました。
これにより、治療費は原則3割負担となっています。
治療費や自己負担額の実際
人工授精は1回あたり約6千〜1.5万円、IVFは9万〜15万円程度の費用がかかります。
完全自費だった時代と比べて、負担が大幅に軽減された一方、公的枠には年齢や回数制限があります(例:40歳未満6回、40〜42歳3回)。
不妊治療の医療保険適用範囲と注意点
保険適用の治療範囲は標準治療に限定されます。
自由診療(着床前診断や特定培養法など)は対象外となります。
1. 3割負担でも負担額が高額なことを理解する
例えばIVFでは公的負担後も10〜15万円かかります。複数回の治療になると数十万円の自己負担になる可能性があります。
2. 自由診療分は自費負担になる
先進医療や着床前検査等は保険対象外で全額自費です。事前に何が対象外かを確認しましょう。
3. 高額療養費・自治体補助の併用を検討
公的保険範囲内でも総医療費が高額になる場合、「高額療養費制度」や自治体の補助制度の併用が可能です。
4. 保険会社の「不妊対応プラン」をチェック
一部の民間医療保険では、保険金を治療に充てられる「不妊治療特約」があります。
5. 治療開始前に保険見直しを行う
治療着手後は保障対象外や給付制限がある場合が多いです。加入が速やかに行うほど安心です。
注意ポイント
自由診療分や回数制限、自治体補助の有無を事前に把握し、不足する分を民間医療保険で補う設計を検討しましょう。
まとめ
保険適用の拡充で治療の道は広がりましたが、依然として負担が残る場合があります。
治療前に医療保険を見直し、公的制度と併用することで安心して治療を続けられます。
監修者からひとこと
スマホdeほけん編集部監修者
ファイナンシャルプランナー
不妊治療は進化とともに医療保険の適用も拡大しています。
しかし治療費の負担は依然大きく、自費分をどうカバーするかが重要です。
公的制度に加え、民間医療保険の活用も視野に入れて、治療開始前には必ず保険見直しを行ってください。