

スマホdeほけん編集部監修者
ファイナンシャルプランナー
保有資格
AFP・2級FP技能士
専門分野・得意分野
生命保険・社会保障・金融全般に精通。保険業界での実務経験をもとに、ユーザー目線で正確かつ中立的な情報発信を行っています。
外貨建て終身保険とは?仕組み・リスク・加入時の注意点を徹底解説
「外貨建て終身保険ってどんな保険?」
「為替の影響を受けるって本当?」
最近注目されているのが、米ドルや豪ドルなどの外貨で運用される終身保険です。日本の円建て保険よりも高い利回りを期待できる一方で、為替リスクなどの注意点もあります。
この記事では、外貨建て終身保険の仕組みと特徴、加入時に気をつけたいポイントについてわかりやすく解説します。
外貨建て終身保険とは?仕組みと特徴
外貨建て終身保険の基本がわかる4つのポイント
1. 保険料の支払いや保険金の受取りが外貨
外貨建て終身保険では、米ドルや豪ドルなどの外貨で保険料を支払い、保険金や解約返戻金も外貨で受け取る設計です。為替レートによって円換算額が変動します。
2. 円建てより利率が高めに設定されている
日本の低金利環境と比べ、外貨建て保険は利率が高めに設計されており、長期間の運用で返戻率が高くなる場合があります。
3. 為替変動の影響を受ける
円安のときに解約や受取りをすると円換算額が増えますが、円高時は減るリスクがあります。為替レートによって元本割れとなる可能性もあるため注意が必要です。
4. 死亡保障が一生涯続く
保障期間は終身保険と同じく一生涯。死亡時には保険金が支払われます。相続対策として利用されるケースもあります。
外貨建て終身保険を選ぶときの注意点とポイント
外貨建て終身保険の注意点と選び方
1. 為替リスクをしっかり理解する
為替レートによって受け取れる金額が変動します。加入時より円高になると、円換算した保険金額が少なくなることがあります。
2. 円換算のタイミングを見極める
外貨のままで保険金を受け取るのか、円に換えるのか選べる場合があります。為替の状況を見ながら受取方法を考えることが大切です。
3. 解約時の返戻金が元本割れする可能性がある
早期解約や為替変動によっては、支払った保険料を下回ることもあります。長期運用を前提に設計することが必要です。
外貨建て終身保険は「高い利率が期待できる反面、為替リスクも伴う保険」です。
仕組みとリスクを理解し、長期的な視点で活用しましょう。
終身保険のしくみと受け取れる給付金
終身保険は、死亡保障と資産形成の両方を目的とした保険です。契約内容によっては、保障の開始時期や払込期間がライフプランに大きく影響します。
ここでは、終身保険の基本的なしくみと給付金の種類を確認しましょう。
保障内容と払込期間の関係
終身保険では、契約時から死亡保障が開始され、保険料の払込が完了した後も保障は一生涯続きます。
払込期間は契約時に選べ、短期払や終身払が一般的です。
受け取れる主な給付金
終身保険で受け取れる主な給付金は、次の2種類です。
給付金の種類 | 給付を受け取れる条件 |
---|---|
死亡保険金 | 被保険者が亡くなった場合 |
高度障害保険金 | 所定の高度障害状態に該当した場合 |
これらの給付金は、遺族の生活保障や医療・介護費用に充てることが可能です。
よくある質問 Q&A
Q1. 外貨建て終身保険はなぜ利率が高いの?
A 米ドルや豪ドルなど、金利水準が日本より高い国の通貨で運用されているため、円建てよりも高い利率が設定されることが多いです。
Q2. 為替レートはいつ決まるの?
A 保険料の支払いや保険金・解約返戻金の受取時に適用される為替レートは、各保険会社が定めた基準日または換算タイミングによります。
Q3. 外貨のまま保険金を受け取れる?
A 多くの商品では、外貨か円かを選択できます。外貨のまま保有し、為替の状況を見ながら換金することも可能です。
Q4. 途中解約は損をする?
A はい。短期間で解約すると元本割れのリスクが高まります。さらに円高が進んでいれば、解約返戻金が大きく減ることもあります。
Q5. 外貨建て終身保険は相続対策にも使える?
A はい。死亡保険金は相続財産として扱われますが、相続税の非課税枠(500万円×法定相続人の数)を活用できます。円建て保険と同様に相続対策に使えます。
まとめ
外貨建て終身保険は、高い利率による資産運用効果と一生涯の死亡保障を兼ね備えた商品です。金利の低い日本の円建て保険と比べて、将来の返戻率が高くなる可能性があります。
その一方で、為替変動によるリスクや、早期解約による元本割れの可能性もあるため、仕組みをしっかり理解しておく必要があります。受け取り時の為替タイミングにも注意が必要です。
老後資金準備や相続対策を考える場合は、長期的な視点でプランを設計し、保険料負担とのバランスを意識して活用しましょう。
監修者からひとこと
スマホdeほけん編集部監修者
ファイナンシャルプランナー
外貨建て終身保険は、日本の低金利環境の中で利回りの期待が持てる商品として人気があります。一生涯の保障を備えながら、資産運用も同時に考えたい方には魅力的な選択肢となります。
ただし、為替リスクの存在を軽視することはできません。円安・円高の影響で円換算時の金額が大きく変動するため、短期での解約や為替変動を考慮せずに加入するのは避けたほうがよいでしょう。長期的な視点と余裕資金での運用が基本となります。
また、相続対策や資産形成の目的で加入する場合は、他の資産とのバランスを考えることが重要です。目的を明確にし、リスクを十分に理解したうえで選択することをおすすめします。