先進医療保険はいらない?必要性を徹底検証|費用・適用条件・後悔しない選び方

スマホdeほけん編集部監修者

ファイナンシャルプランナー

保有資格

AFP・2級FP技能士

専門分野・得意分野

生命保険・社会保障・金融全般に精通。保険業界での実務経験をもとに、ユーザー目線で正確かつ中立的な情報発信を行っています。

「先進医療保険って本当に必要?」「医療保険に特約をつけるべきか迷っている」そんな方も多いのではないでしょうか。

先進医療は高度な技術を要する治療ですが、公的医療保険の対象外のため、費用の全額が自己負担となるケースがあります。そこで注目されるのが、先進医療特約付きの保険です。この記事では、不要という意見もある中で、加入するべきかどうかを多角的に検証します。

そもそも先進医療とは?

先進医療とは、厚生労働省が承認した、保険診療と併用可能な先進的医療技術のことを指します。

代表的なものには、陽子線治療、重粒子線治療などがありますが、全国でも限られた施設でしか受けることができません。

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先進医療にかかる費用と自己負担の現実

先進医療は公的保険が適用されないため、全額自己負担となります。

特に陽子線治療や重粒子線治療では、1回あたり300万円以上の費用がかかるケースも珍しくありません。

治療名 費用目安 実施件数(年)
陽子線治療 約266万円 824件
重粒子線治療 約314万円 462件
遺伝子診断 約3万円 4件

先進医療特約が「いらない」と言われる理由

「いらない」と言われる理由の一つは、先進医療を受ける確率が低いからです。

また、受けられる医療機関が限られ、受診するまでのハードルも高いと感じられることが多いのです。

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実際に先進医療を受ける可能性

厚労省のデータによれば、年間の実施件数は全体で約14万件にとどまり、医療全体から見ればごくわずかです。

そのため、保険料を払うほどの価値があるのか疑問視する声もあります。

注意ポイント

先進医療を受けるためには、主治医や専門医の判断に加えて、適用施設までの移動や待機が必要になる場合もあります。

それでも必要な理由とは?

先進医療を受ける可能性がゼロではない限り、万が一に備える意味では価値があります。

特にがん治療などでは、標準治療が効かないケースで選択肢となる場合があります。

先進医療特約の費用と保障内容

月々の保険料は100〜200円程度と非常に安価です。

それに対し、給付上限が1000万円以上のものもあり、コスパが高いとされています。

1. 保障上限の金額

治療によっては300万円を超えることもあるため、最低でも1000万円の上限がある保険を選びましょう。

上限に達すると特約が終了するため、注意が必要です。

2. 給付の支払い方法

直接医療機関に支払う「直接支払い型」と、あとから申請する「給付申請型」があります。

高額な治療費を立て替える必要がない直接支払い型がおすすめです。

3. 更新型と終身型の違い

更新型は年齢とともに保険料が上昇しますが、終身型は一定です。

長期で備えるなら、終身型の方がコスパが良い可能性があります。

4. 医療保険・がん保険のどちらにつけるか

医療保険に付帯すればあらゆる先進医療が対象になります。

がん保険の場合は、がん治療に限られるため注意が必要です。

5. 加入前に確認すべき条件

保障内容、給付条件、適用される治療法の範囲を必ず確認しましょう。

加入時に認められていた治療が変更されるリスクもあるため、定期的な確認が重要です。

注意ポイント

先進医療特約は、主契約より先に終了することがあります。契約期間にも注意しましょう。

家計を支える50代男性の状況

年齢:50歳、会社員。妻と大学生の子ども2人の4人暮らし。住宅ローン返済中。

家計の柱である本人に万が一のことがあれば、高額医療費の負担が家計に直結する状況です。

がん治療に伴う先進医療の選択

健康診断で前立腺がんの疑い。治療に際し「陽子線治療」という選択肢を提案されました。

しかし、治療費は約270万円。保険がなければ全額自己負担となるところでした。

先進医療特約による救済

本人は数年前に、医療保険に月130円の先進医療特約を付加しており、治療費は全額給付対象になりました。

その結果、治療に専念でき、家計へのダメージも最小限に抑えられました。

このケースからの学び

先進医療特約の加入は「万が一に備える合理的な選択」であることが分かります。

実際に使う可能性は低くても、発症時の影響は甚大であるため、安価な特約で備える価値は高いといえるでしょう。

日本国内で先進医療が受けられる医療機関一覧

先進医療を受けるには、厚生労働省が認定する特定の医療機関である必要があります。主な対象施設は以下のとおりです(2025年時点)。

治療法によって実施可能な医療機関が限定されるため、事前に確認が必要です。

医療機関 所在地 主な先進医療技術
国立がん研究センター東病院 千葉県柏市 陽子線治療
神奈川県立がんセンター 神奈川県横浜市 重粒子線治療
兵庫県立粒子線医療センター 兵庫県たつの市 重粒子線治療
九州国際重粒子線がん治療センター 佐賀県鳥栖市 重粒子線治療
北海道大学病院 北海道札幌市 遺伝子診断

これらの施設では、高度な医療設備と専門スタッフがそろっており、先進医療の適用基準を満たす患者に対し、確実な対応が期待できます。

医療保険に付加できる先進医療特約のまとめ

先進医療特約は、医療保険のオプションとして低コストで追加できる保障です。

保険料は月額100〜200円程度と手ごろで、高額な先進医療技術料をカバーできます。

特約の付加対象

ほとんどの民間医療保険で、先進医療特約を付けることができます。一部のがん保険や終身保険にも対応しています。

保障対象は「厚労省が定めた先進医療」のうち、保険会社が対象とする治療に限られます。

給付上限と保障期間

多くの保険では、通算で2,000万円まで給付されます。保障期間は10年更新型や終身型があります。

終身型なら保険料の上昇なしで生涯にわたり保障が継続されるメリットがあります。

支払い方法と注意点

一部の保険会社では、医療機関への直接支払い制度を導入しており、高額な費用でも立替不要です。

ただし、医療機関の限定や申請手続きに条件があるため、保険会社に事前確認することが大切です。

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Q&A|先進医療保険に関する疑問

Q1. 加入後に治療が先進医療でなくなった場合は?

A. 加入時に保障対象であっても、治療時点で先進医療でなければ対象外となります。

Q2. 保険料の支払いはずっと必要?

A. 更新型であれば、更新ごとに保険料が変動する可能性があります。終身型なら一定です。

Q3. 複数の保険で重複して加入してもいい?

A. 重複加入は可能ですが、費用は1回の治療に対し1回の給付となる場合がほとんどです。

Q4. 特約を途中で外すことは可能?

A. 可能です。ただし、一度外すと再加入できない場合もあるため注意しましょう。

Q5. すでに保険に入っていても追加できる?

A. 契約内容によりますが、中途付加できる商品もあります。保険会社に相談しましょう。

まとめ

先進医療保険は、確率は低いものの高額なリスクに備える保険です。「いざという時に困らない安心」を月数百円で手に入れられる点に魅力があります。

加入するかどうかは、生活環境やリスク許容度を踏まえて、総合的に判断しましょう。

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監修者からひとこと

スマホdeほけん編集部監修者

ファイナンシャルプランナー

先進医療の実施件数は少ないものの、治療費が高額であるため経済的リスクは非常に大きいです。

保険料が比較的安価であることを考えると、リスク管理の一環として先進医療特約を付加しておくことは、選択肢として十分に有効です。

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